付きまとう物
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…仕方ない、セイバーが話してくれるまで待つか。後は戦えるかどうかだ。
「分かった。じゃあ質問を変えるぞ。アリーナに行けるか?」
『行けるに決まっている!オレの精神力はダイヤモンドより硬いのだ!そんじょそこらの奴とは訳が違う!』
さっきとはまるで別人のように声に明るさが戻った。とりあえず元の調子のセイバーに戻ってくれたのはこちらとしても嬉しい。
「じゃあ早速行くか!」
『おう!』
セイバーの返事を聞くと、俺はアリーナに向かい始めた。
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アリーナにて、セイバーは怒涛の勢いで目の前に現れるエネミーを斬り倒していた。さっきのレオとの件もあったが何とか立ち直ってくれたみたいで安心した。しかし、今日に限った事ではないが本当に騎士なのかと思うぐらいの戦い方だ。剣は投げるは、エネミーに対してグーパンチ食らわせるはでまるで荒くれ者みたいだ。
「ふん、大した事のない奴等だ。もう少し骨のある奴はいないのか?」
剣を床に突き刺し、首をコキコキと鳴らすセイバー。余裕があるようだが、油断は禁物だ。どこに敵がいるかも分からない所でそんなのんびりとされたら元も子もない。
「油断するなと言いたいのか?」
俺の表情を見て察したのかセイバーは声をかけた。俺は黙って頭を上下に振り、肯定する。
「心配はいらん。しっかり周りを警戒している」
だが、とセイバーは付け足した。
「奥の方にエネミーとは違う気配がする。恐らくサーヴァントだ」
サーヴァントがいると言うことは、まさか…。あるマスターが脳裏に過った。セイバーも既に相手は誰か理解しているようだ。彼女はふん、と鼻を鳴らし機嫌の悪そうな声で言う。
「朝での借りが返せそうだなァ」
剣を手に取るセイバー。ああ、確かに。ここで朝でのことを返さないと気が済まない。
「行こうセイバー。お前の力をあいつに見せてやれ!」
「勿論だマスター。やられっぱなしはオレも性に合わん!マスターの分もきっちりあの生意気な男に知らしめてやろう!」
セイバーはぶんぶんと片手で大剣を振り回し、構える。それを合図に俺は奥の方へと走っていく。
しばらく進んで行くと、人影が見えてきた。
「なんだ、奇遇だなここで会うなんて!僕に恐れをなして部屋に篭ってるかと思ったよ!」
こっちが来るのをまるで待っていたかのように腰に手を当て、間桐 慎二が立っていた。この人を見下した喋り方は本物に違いない。
そしてその隣にいるのが慎二のサーヴァント。顔にはブラックジャックのような傷があり、髪は燃えるように赤い。体型からして女だと言うことは分かったがそのサーヴァントから発する威圧的な眼差しに押し潰されそうになる。
「慎
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