マクロスF
0744話
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確かに、ザラメを少量しか使ってないのに綿飴というのは量が多い。いやまぁ、だからこそ綿飴って言うんだろうけどな。実際には砂糖を食ってるようなもんだし。
ただまぁ、一口、二口くらいなら……
「そうだな、なら少しだけ貰うか」
シェリルの持っている綿飴に食いつき、一口食べる。
口の中に広がるのは圧倒的な甘さ。ただひたすらに甘さ。とにかく甘さ。
……やっぱり少し食うだけならともかく、1人で1つ食うってのはさすがに厳しい。味が単調というか、なんというか。
シェリルににしてもそれは同じだったのか、最初の内はともかく食べ続けているとやがて目に見えて食べる速度が落ちてくる。
「うーん、ちょっとこれ苦手かも。最初はいいんだけど、ずっと同じ味ってのが」
「だろ? まぁ、これも祭の醍醐味と言えば醍醐味なんだろうけどな」
3分の1まで減った綿飴を、半ば強引に俺の口の中に押し込んで食い尽くす。
その後は口の中が甘くなってしまったということで焼きそばを食べたり、あるいはホットドッグを食べたりする。
にしても、ソース焼きそばがあったのはちょっと驚きだ。本場の中華料理だと焼きそばと言えば基本的には炒めた麺の上に餡を乗せるというものだ。分かりにくければ中華丼の餡と言えば分かりやすいだろう。つまり、ソース焼きそばというのは日本独自の料理な訳で……いやまぁ、マクロスの成立過程を考えれば日本人の勢力が強くなるのはしょうがないんだけどな。アタリア島に墜落したマクロスの調査は日本人が主になってやってて、統合戦争で世界中が殺し合っていた時も日本人はそんなの関係無いとばかりにマクロスの調査をやっていたって話だし。
その結果、新統合軍やら政府やらには日系の人が多くなったらしい。
……まぁ、それでもここまで年月が経てばそれも残滓といっていいような状況になってるんだろうけどな。
とにかく、そんなこんなで昨日に引き続きシェリルと一緒にデートをしながら街中を歩いていると、やがてパレードの時間になる。
周囲の者達も皆がパレードを見に向かい、当然俺とシェリルもまたそちらへと向かう。
そんな状態でパレードを見ていると、やがて車に乗ったグラス大統領が……
「あれ? ねぇ、ランカちゃんは?」
「……確かにいないな」
シェリルが呟いた通り、視線の先にいるのは車に乗ってゆっくりと道路を移動しているグラス大統領のみだ。いや、正確にはその護衛と思しき者達も車に乗ってはいるが、ランカの姿はどこにもない。
「病気か何かかしら……? でも、そんな事なら病気の為に休養しますとか連絡するわよね? そもそも、そういう事態になったらパレードそのものが中止でしょうし。となると、何らかの急なアクシデントとか?」
「どうなんだろうな。ランカに何かあってパ
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