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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epos36とある少年のハッピーバースデー〜Interval 5〜
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けの場で歌ったからだよ。緊張で音程とか外したら・・・」
「は、恥ずかしい・・・」
「そう思うと、余計に緊張して・・・」
なのはとフェイトとすずかも緊張で身を震わせている。が、「こうなったら全力で歌うしかない!」アリシアだけは気持ちを切り替え、自分の歌う楽曲の歌詞を確認しだす。だから「何事も楽しめばいいさ」とちょっと他人事張りに励ます。そうこうしている内にはやてが「ふわぁ、緊張したー!」と歌い終えて戻って来た。
「お疲れ、はやて。どうだった?」
「最初は緊張で一杯一杯やったけど、聴いてくれてるみんなが歓声を送ってくれたから、最後の方はわたし自身も楽しめたわ♪」
歌い切って楽しかった、と満面の笑顔が物語っている。はやてのそんな笑顔に触発されたのか、なのは達も「楽しむ、うん!」やる気を見せた。そしてなのは、すずか、フェイトと順に歌い終わった。見学者たちははやて達の可愛らしさと歌声にテンションはうなぎ上ぼり。
「よしよし。良い感じだ。次は、アリシアだな」
「う、うん!・・・行って来ます!」
アリシアと一緒にステージに立つ。ここでさらに見学者を増やし留まらせるための策、「えー、見学をなさっている局員の皆様の中で昼食がお済みでない方は、どうぞご飲食なさってください」を発動。まぁ、すでにリンディ提督やエイミィ、俺の為に時間を割いてくれたガアプ一佐ら同課メンバーが同僚や友人を招き入れ、そこからさらに輪が広がっていき、とんでもなく大所帯になっているが。
「なんかすごいことになってる・・・」
「だな。企てた俺もビックリだが、リンディ提督やエイミィは満足そうだな。ま、とにかくアリシアの番だ」
「・・・・うし!!」
アリシアと彼女の歌う楽曲を紹介し、俺は舞台裏へひとり戻る。そこでアリシアの歌唱を見学。歌い終えて戻って来たアリシアが次に歌うアリサとハイタッチを交わし、マイクを俺に預ける。そしてアリサと共にステージへ。
「うわぁ、やっぱドキドキだわぁ〜」
「アリサはこういう場の雰囲気には慣れていると思っていたが?」
「なんでよ?」
「社交界だよ。見知らぬ大人たちとパーティの時にいくらか話すだろ?」
「ま、まぁ、そうだけど。でもそれとこれとは別よ。デビット・バニングスの娘っていう立場での社交界だとそう顔合わせする機会もないわ。でも局員アリサ・バニングスっていう立場じゃ、これからの顔合わせ回数に関係なく何かしらの繋がりが出来る。あたし個人の責任としてね。だからここで下手打つわけにはいかないでしょうが」
緊張すると言いながらも凛とした表情は変えないアリサに「そうか」とだけ返す。そんな格好いいアリサと楽曲を紹介し、再び俺は舞台裏へ。そこでみんなと堂々としたアリサの歌唱を見守る。
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