第九幕その三
[1/2]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
「三段のそれに様々なお茶の友を用意しましょう」
「スコーンにサンドイッチにケーキに」
「クッキーにエクレアにです」
そうした様々なお茶のお友達をというのです。
「色々と用意して、それに」
「それにですね」
「紅茶だけではなく」
先生は笑顔で老紳士に提案していきます。
「お酒もです」
「それもですね」
「ワインなりシャンパンなりを」
そうしたお酒をというのです。
「沢山用意しましょう」
「それは確かによさそうですね」
「ティーセットは紅茶だけではありません」
確かに紅茶を飲む場所です、ですが楽しむものは紅茶だけとは限らないのがティータイムというものなのです。
「ですから」
「それで、ですね」
「ワインやシャンパンも」
「用意して」
「狸さん達をお迎えしましょう」
「それでは」
老紳士も先生の言葉に笑顔で応えました、こうして狸さん達をどうお迎えするかどうかは決まりました。そうして。
老紳士は先生にです、こうも言いました。
「ところで日本のお風呂ですが」
「はい、あのことですか」
「いや、イギリスではただシャワーを浴びるだけが殆どですが」
「日本では湯舟に入りますね」
「ですからこのお屋敷はイギリス風でも」
「お風呂だけはですか」
「変えました」
そうしたというのです。
「和風ではないが大浴場を設けて」
「そこにカワウソさん達が皆で、ですか」
「はい、入る様にしています」
「そうなのですか」
「幸い温泉もありますので」
「そこのお湯を使われて」
「入っています、泳げもしますので」
老紳士はこのお風呂の中で泳げることについてはです、顔を綻ばせてそのうえで先生達に笑顔でお話するのでした。
「非常に楽しいです」
「そうそう、カワウソさんだからね」
「泳ぐんだよね」
ジップとチーチーもここで言いました。
「お水がお好きでね」
「泳ぐことも大好きなんだよね」
「私も好きよ、泳ぐの」
「僕もぢだよ」
ガブガブとダブダブも言うのでした。
「家鴨だしね」
「豚は綺麗好きなんだよ」
「お風呂はやっぱり日本ね」
「そうね」
ポリネシアとトートーもこう言います。
「イギリスのシャワーは味気なくて」
「それだけで終わりだから」
「お風呂に入るとね」
「身体の疲れが落ちるんだよね」
ホワイティとチープサイドのご主人もお話します。
「だからね」
「お風呂の方がずっといいから」
「先生もお風呂好きだしね」
「そうそう、毎日楽しんでて」
「すっかり馴染んでるよね」
オシツオサレツは老馬の言葉に二つのお口で応えます。
「先生の趣味の一つになったね」
「完全にね」
「そうなってるね」
「いや、お風呂はですね」
先生も笑顔で老紳士にお話
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ