第三部『TAKE ME HIGHER 〜機神咆哮ッ!ブラックロッジに反撃の狼煙だゾ!〜』
第10話「汝、夜の闇を忘れることなかれ」
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「ひまァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!早く来てェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェ!!!!ヘルプミー!プリーズヘルプミー!」
「神之介!?いきなり叫んでどうした!?」
本能的に身の危険を感じ、叫ぶ。魂の底から。だが、そんな願いもむなしく・・・、
「はぁい、お待たせ♪今から、楽しいセールスターイム♪」
来たのは売間のオバサンだった。・・・現実は非情である。このままオラ達は、このオバサンに高額商品を買わされ・・・、
「うおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉりゃああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!」
「ぶげぇ!?」
裂帛の雄たけびと共に、オラ達の後ろから人影が飛び出してきたかと思うと、売間のおばさんにとび蹴りを喰らわせる。そのままおばさんは吹っ飛んでいく。
「悪いけど・・・うちはセールスお断りだよ。お待たせ、お兄ちゃん、アルさん。・・・それと風間君」
「「ひまわり!」」
「僕はついでかっ・・・!?いや、助けてくれて感謝はしてるけどっ・・・!」
そう言いながら振り向いたその人物はひまわりだった。ついで扱いされ、風間君が激昂していたが・・・まぁ、気にしない。
「気にしろっ・・・!大体、お前の所為でこうなったんだぞっ・・・!気にしろっ・・・!」
・・・風間君、あーたエスパーですかい?
「こ・・・の・・・糞ガキ共ォォォォォォォォォォォォォォォ!!!」
「「「!?」」」
なんやかんやあって、ひまわりの手で拘束から逃れたその時だった。耳をつんざくような雄たけび、見やると、瓦礫を押しのけ憤怒の形相の売間のおばさんが。
「許さない・・・許さないゆるさないユルサナイ・・・。何回も性懲りもなく邪魔をしやがって・・・ぶち殺してやる・・・ぶち殺してやるぞ!!糞共がァァァァァァァァァァァアァァァァ!!ヴヴヴ・・・グヴォアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!」
雄たけびと共に、自らの殻を破りアトラック・ナチャとしての真の姿を見せる。中から現れたのは、虫の外骨格を連想させる、黒檀のように真っ黒な体躯。異形の貌に、真紅の輝きを放つ8つの眸。節を持つ鎌のような腕。下半身は大きく膨れ、側面からは腕と同じ形状の三対の脚が生えている。全身を甲殻に覆われたその姿は、正に蜘蛛だった。
「」
「あ、風間君が気絶した」
そんな売間のおばさんもといアトラック・ナチャを見てSAN値が大幅に削れてしまったのか、白目を剥きながら口から泡を吹き気を失う風間君。まぁ、いきなり人間の殻を破ってバケモノが出てくるのだから仕方ないといえば仕方ないだろう。
「兎に角・・・、アレが真の姿って奴か・・・」
「この状態だと・・・、完璧にこちらを殺る気満々だね。今度は油断しちゃダメだよ」
「分かってる」
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