第三部『TAKE ME HIGHER 〜機神咆哮ッ!ブラックロッジに反撃の狼煙だゾ!〜』
第10話「汝、夜の闇を忘れることなかれ」
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「は、放せ!キャッチセールスなんてお断りだ!放せー!」
そこに蜘蛛の巣に覆われたビルへと連れて行こうとする女と、必死に抵抗するオラと同い年だろうか?若い男が居た。
「待てッ!」
「・・・ん?何よ、人が商売をしているってのに・・・」
オラの声に反応して、女が振り向く。・・・何ともケバい厚化粧にどう見ても凛々しい男にしか見えない顔。
「コイツ、オカマか?」
「誰がオカマじゃあアァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!ん?・・・何かどっかでこんなやりとりをしたような・・・。ってアンタ、16年前のじゃがいも小僧!?」
思わずオラが言ってしまった言葉に女もといオカマ(?)大絶叫。その後、オラを見て考え事をした後、オラを指差しながら叫んだ。・・・何かオラを知ってるような口ぶりだな。
「汝の知り合いか?このオカマ」
「いや、全然しらねーゾ。このオカマ」
「だからオカマじゃねーっつの!私の名は売間 九里代!かつて春日部で『地獄のセールスレディ』と呼ばれていたれっきとした女よ!」
売間と名乗るオカマの言葉でハッと気づく。・・・そういや居たなこんな奴。
「まぁ、兎に角。まさか、そちらからノコノコと現れるとは思ってなかったわ!今日こそ、手に入れた力で16年の恨みを込めてアンタに高額商品を売りつけてくれるわ!!!」
「何か知らないけど、あのオカマのおばさんに結構恨まれてるね。お兄ちゃん」
「やっぱ、小さい時に『オカマ』とか『おばさん』呼ばわりしたのがいけなかったかな」
そんな売間のおばさんを見ながら、会話するオラとひまわり。と、その刹那である。
ぞくりっ。
異様な殺気を感じ。ひまわりを抱えその場を飛びのく。すると、べちゃっ!とオラが先ほど居た場所に白い何かが・・・。それは糸だった。白い粘着性の糸。それが売間のおばさんの指先まで続いている。・・・これはっ!?
「蜘蛛の糸・・・もしや・・・」
「知ってるの?アルさん」
その糸を見て、何か心当たりがありげなアルにひまわりが問いかける。
「左様。恐らくあのオカマ・・・『アトラック・ナチャ』の記述を取り込んでおる。あのオカマの強い渇望に反応して力を貸しておるようだ」
「・・・成る程な」
それならば、糸を飛ばすというスパイ○ーマンじみた芸当が出来るのも頷けるゾ。ちなみにアトラック・ナチャと言うのは、エイグロフ山脈の最高峰。ヴーアミタドレス山の地底に広がる、底なしの深淵に糸で橋をかける蜘蛛神である。まぁ、詳しい話はWikiとかで調べると分かるかもしれないゾ。
「っと、とりあえずひまわり。あの男の人を連れて全速力で逃げろ。オラはおばさんから断片を取り戻してくる」
「うん!分かった・・・ってアレ?この男の人もどこかで見たような・・・
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