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機神呼嵐デモンベイン
第三部『TAKE ME HIGHER 〜機神咆哮ッ!ブラックロッジに反撃の狼煙だゾ!〜』
第10話「汝、夜の闇を忘れることなかれ」
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 メタトロンの襲撃からはや一週間が経った。今日も今日とてあいも変わらず特訓、特訓、特訓の毎日。
 ロードワーク、瞑想、ナイトゴーントとの戦闘訓練(スパーリング)・・・エトセトラ、エトセトラ・・・。最初は、浮くのがやっとだった飛行も今は自由自在に飛べるし、魔力を拳に纏わせた攻撃も普通に出来るようになったのだが・・・。
「ん〜・・・な〜んか違うんだよなぁ・・・」
「何が?」
「ああ、何というかな・・・。魔術師として覚醒しきれてない・・・って感じなんだよなぁ・・・。何で上手くいかねーんだろ・・・」
 そんでもって夜。一通り特訓を終え、オラ、ひまわり、アルの三人で事務所に帰りながら、オラは首をかしげながら問いかけるひまわりに答える。今のオラは『ただ魔術を使っているだけ』と言う感じで魔術師だ。と言う感じがしないのだ。
「うむ、付け焼刃的な内容になってしまう以上しかたあるまいて、それでもそこから汝が魔術師としての感触を掴んで覚醒すれば次の位階もすぐなのだが」
「んで?その魔術師としての感触ってのはどうやって掴めばいいんだ?」
「こればかりは直感的なものだ。都合の良い方法論など存在しない以上、汝が自ら見つけ出すより他無い」
「・・・そうは言ってもなぁ」
 アルの言葉に、はぁ・・・とため息をつく。こんなんではマスターテリオンに勝とうなど笑い話にもならないゾ。
(・・・オラの何が足りないんだろうな・・・)
「ま、そんなに焦らなくてもいいんじゃないかな?私、魔術習ってないから分からないけど・・・諦めずにコツコツと積み重ねてやっていけばお兄ちゃんも魔術師になれると思うんだけど。はいジュース」
「うむ、ひまわりの言うとおりだ。焦れば焦るほど精神が乱れ、成功するものもしなくなるものよ」
 ・・・焦らずゆっくりと・・・か。まぁ、確かに一理ある。ひまわりから差し出されたジュースを受け取り、開けようとプルタブに指をかけようとしたその時だった。
「うわあああああああああああああああああああああああああっ!!!?」
「「「!?」」」
 夜の闇に突如響く、絶叫。どうやらこの先の路地裏の奥のようだ。
「この気配は・・・、妾の断片かッ!?」
「と言うことはつまり・・・」
 断片とは言え、アルの一部、・・・つまり魔力を秘めているという事。ならば魔術的怪異を発生させてもおかしくはない。
「急ぐゾ!ひまわり、アル!!」
「ああ!」
「うん!!」
 兎に角、とりあえず怪異に襲われているだろう悲鳴の主をお助けしなければ・・・。オラはマギウススタイルになってひまわりと共に夜の路地裏を駆け抜ける。
 角を2,3回曲がってようやく現場らしき場所へとたどり着く。そこは、建物と建物の間・・・それ全体を覆うように張り巡らされた巨大な蜘蛛の巣が存在した。
「さぁさ、詳しい
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