第2章 秘密の恋人
2-2 デート
デート
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ま先まで眺めた。
「思った通り仲良しなんやな」
「何だよ、思った通りって」
「おまえいっつもこのマユミはんの事話す時は、にこにこ生き生きしとるやんか」
「か、勘ぐり過ぎだ」ケンジはほんのりと赤面して目をそらした。
「ほな、二人の邪魔せんように、わいはこれで」
軽く手を上げて、その大阪弁をしゃべる爽やかな笑顔の青年は、口笛を吹きながら歩き去って行った。
「ケン兄、あの人外国の人なのになんで大阪弁なの?」
ケンジとマユミは再び歩き出した。
「ああ、あいつの母ちゃんは大阪人。父ちゃんがカナダ人」
「ダブルなんだー」
「あいつ自身は日本で生まれて、10歳まで大阪に住んでたんだ」
「そうなの、だからあんなにたっしゃな大阪弁をしゃべるんだね」
「そ。で、今はカナダのトロントに住んでるって言ってた」
二人は映画館の前にやってきた。
「思ったより人が少ないな」
「そうだね」
ケンジはチケット売り場に足を向けた。
映画を観終わって通りに出たケンジとマユミは、それから喫茶店に入って喉を潤し、帰宅したのは6時前だった。
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