夫になった訳だが……どうしよう?
51話
[2/4]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
……呆れて物も言えません」
「結果オーライだろ、それにこれ以外でどうにかする方法なんぞ浮かばなかったからな」
俺はそう答えてからグボロ・グボロを砂浜に放り投げつつ、槍で貫かれた上にウォーターカッターで貫通された右肩の傷を治す。
「あとはお前一人でやってみろ、武器もくれてやったんだからその位は働いて貰うぞ」
「言われなくてもそのつもりです」
ジルはそう言って槍を構えてグボロ・グボロの側面に移動する。いくら陸に上げられたとはいえ、特に何処かが壊れている訳でもないグボロ・グボロはまだあのウォーターカッターが使えるのだ。
そんなアラガミ相手に人間の体で正面から挑むのは悪手もいいところだが、それを冷静考えれている辺り実戦慣れはなくともそれをカバーするだけの理屈が頭に入っているっていうことか。ふむ……ゴッドイーターの養成所のような所があるのかは知らんがそれに類する場所で教育を受けたのだろうな。
確か原作でそういう施設あったはずなんだが、全く思い出せない。原作の大まかな流れは覚えているんだが細部に関しては殆ど忘れてしまっているな。
そんな事を考えていると、ジルが横からグボロ・グボロの目を突き刺した。グボロ・グボロの悲鳴が聞こえ、傷口から返り血が吹き出しているがジルは躊躇うことなく更に深く突き刺す。度胸もあるのか、などと一瞬考えたものの彼女の表情を見るにそれはどうやら違うらしい。
彼女の表情は何というか八つ当たりでもしているかのよな暴力的なもので、明らかアラガミを恨んでいるとかではなく他の誰かへの恨みをぶつけているな。はぁ……予想はしていたがこの娘はどうにもいわくつきのようだ。
戦闘に対して意欲的なのは結構だし、戦う動機に関しても兎角言うつもりはないが我を忘れる程の感情はよろしくないな。
「ジル!!」
グボロ・グボロの抵抗を後ろに宙返りして距離を取ることで回避したジルは、俺の声で自分の先程までの状態を自覚したのか顔についた血を拭いながら深く息を吸って自分を落ち着かせる。そして、再び槍を構え直してグボロ・グボロに狙いをつけた。
グボロ・グボロの正面から向き合っているのだが、ジルには何か考えがあるらしく彼女の顔に焦りなどの感情はない。ただ、万一の為にも両足の具足をいつでも起動できる準備はしておかなければな。彼女が死んでしまっては元も子もない。
そんな事を考えている内にジルはウォーターカッターの発射体勢に入ったグボロ・グボロに、一切の躊躇いを持たずに正面から突っ込んだ。そして、彼女は自らの槍をグボロ・グボロのウォーターカッターの発射口である槍のような砲身に突き立てる。
しかし、グボロ・グボロはそれを無視して槍ごとジルを押し出そうとする。ここでのジルはあくまで並のゴッドイーター程度の身体能力でしかないので、恐らく槍ごと吹き飛ばさ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ