水泳大会その後
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「ほう、なかなか良い家じゃないか。」
エルザがタクヤの家の中に入り、素直な感想を言った。
「一人で住むにはもったいねー広さだな。」
確かに、グレイの言う通りタクヤの家は3LDKの貸家で一人ではいささか広く、
余りの部屋もあったりする。
時々、泊まりにくるウェンディとシャルルのための部屋があるくらいであとは物置きになっている。
「ウェンディもここに住めばいいじゃねーか。」
すると、ウェンディは突然顔を真っ赤にしてグレイに言った。
「えっ!?いや、私は!!?その、えっと…。」
もう言葉にはなってはいなかった。
「何焦ってんのよ?」
「そ、そんな事ないよ!!?そ、それにしてもエマたち遅いなー?」
「そういえばそうだな。どこまで行ってんだ?」
その時、
ピンポーン
「噂をすれば来たんじゃないか?」
エルザがそう言ったので、タクヤは玄関のドアを開けた。
ガチャ
「おせーじゃ、」
タクヤがドアを開けると目の前にあるのはエマたちじゃなく、視界を埋め尽くすようなダンボールだった。
「な、なんだ…?」
「はーい、ちょっとどいてくださいねー。」
そう言うとダンボールはゆっくり前進してきた。
「ちょわ、ま、おわっ!!」
バタン
タクヤはダンボールの前進に驚き、押し倒されてしまった。
「いってー…。」
「何やってんだ?タクヤ。」
そこにダンボールの陰からナツが顔を出してきた。
「ナツ!!なんだよ、このダンボールの山は!!?」
「あ?何って食いもんに決まってんだろうが。」
あどけない顔でナツは言った。
「なんでこんなに買って来たんだよ!!!」
「パーティーなんだし、多い方がいーじゃねーか。」
「にしても多すぎだ!!!」
タクヤの言葉などまるで聞いていないかのようにダンボールの山を玄関に置いた。
「いやー、こんなに買ったら作りがいがありますねー。」
「あたし、エマのご飯楽しみにしてたのよねー!!!」
「シャルルたちも美味しいって言ってたもんねー。」
後ろからはエマとルーシィ、ハッピーが食材が入った袋を持って来た。
「おまたせー!!うわっ!!ひろーい!!!」
「こんなに広いとは思わなかったよー。」
ルーシィとハッピーがリビングに入り、他の者たちと同じ感想が返ってきた。
「とにかくパーティーの準備だ。各自、持ち場につけ!」
「「おぉー。」」
そして、日もすっかり沈み、星がちらほら輝いていた。
「みんな。今日はよく頑張った。乾杯!!!」
「「かんぱーい!!!!」」
カチャン
みんながエルザの乾杯の音頭に合わせ、乾杯した。
「次は絶対にかぁぁーつっ!!!!」
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