紅魔館内部。
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暗基の夢の中。
「ん……? なんだここは……? 夢か……?」
「あら、気がついたかしら?」
「……、夢にまで出てくんなよ紫……」
「ずいぶんひどい言い方ね……」
紫が、暗基の夢の中に現れた。出会いがしらにけなされたことにがっかりする紫であったが、すぐに普通の状態になる。
「で? 今度は何の用だ?」
若干飽きれ呆れ気味の暗基は紫にとっとと用件を言えと急かす。
「あなたの能力について、もう少し話さなきゃいけないことがあってね。それを伝えにきたのよ」
「話さなきゃいけないこと?」
どうやら、暗基の能力にはまだ隠されたことがあるようで、それを伝えにきたようだ。
「えぇ。あなたの「ありとあらゆるものを普通とみなす程度の能力」なんだけどね。自分の意思で無効化させないことも出来るわよ」
「は? どういうことだ?」
「実は、あなたの命に直接影響を及ぼさない能力は、無効化出来なくしたりできるの。例を挙げると、いつどこにいるかわからない、古明地こいしの「無意識を操る程度の能力」とかかしらね」
「……、ってことはおれの能力が、ある意味相手に対するリスペクトを忘れていないととればいいのか……?」
「そういうこと」
つまり、暗基が「これは別に無効化しなくてもいいだろう」と思ったり、「ぜひともこの能力は身体で感じてみたい」と思ったものは無効化させなく出来るということだ。だが、そうなるとひとつだけ疑問がある。
「でもおれはミスティアの夜盲症攻撃を一度食らってるんだぞ?」
ミスティアの夜盲症のことである。すぐ回復したとはいえ、暗基は一度夜盲症になっている。これはどういうことなのだろうか?
「それはたぶんあなたの心の中に「一度体験してみたい」っていう気持ちがあったんじゃない?そのあと貴方の体が拒否したんでしょうきっと」
「なるほどな。で、そんだけか?」
「そう邪魔物扱いしないでちょうだい……。あと、あなたの能力って、相手に分けることも出来るわ」
「と、言いますと?」
「仲間に、あなたの能力を一時的に分け与えることができるということよ」
「えっ、そうなの!?」
つまり、暗基のこのチート的能力を一時的にではあるが、仲間に付与させることができるということである。
「なんかもう色々便利だなおれの能力……。でもなんでそんなにおれの能力に詳しいんだ?」
暗基は紫が妙に自分の能力のことに詳しいことが気になって言ってみた。すると紫は悲しそうな顔をした。
「……、本当は、貴方にはまだ伝えなきゃいけない、私が伝えたいことがたくさんあるのだけれど……」
「えっ、何言い出すんだよ?」
「……、時間ね。紅魔館の救出、がんばってね。零……」
「あっ、おい紫!!!? 待てよおい何なんだよ!!?
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