ハイスクールプリニーッス
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あお嬢が本気ならそれで良いんだけどね。代わりにお相手はアイテム界に引きずり込んで鍛え上げるけど。プリニーなオレは成長率が悪過ぎて泣きそうなんだよ。たぶん今のレベルは600位だと思うけど、生前のオレのレベル600と戦ったらデコピン一発で殺される。泣きたい。
アイテム界から戻ってきて部屋の掃除や選択を済ませてから放課後に認識阻害のバッジを着けたまま風呂敷を担いで街を歩く。そしてちょっと寄り道だ。学園の近くを捜索すると首にオレが巻いたバンダナ着けた黒猫が居た。
「今日も差し入れを持ってきたッス」
認識阻害のバッジを着けたままなのに黒猫はオレの方にやってきて催促をする。ここ一年程のマイブームがこの黒猫の世話なのだ。会える時は大体学園の近くに居るので放課後にお嬢の所に行く際に立ち寄るのだ。
「今日はマドレーヌッス。一杯あるッスから好きなだけ食べるッスよ」
返事をしてマドレーヌを食べ始める黒猫を一度撫でてから戦闘用のナイフを取り出して枝毛をカットしたり、ノミを取ったりする。それが終わればとなりに座ってのんびりする。
そろそろ行かないと小猫が五月蝿いと思うので立ち上がりマドレーヌを幾つか残して風呂敷を担ぎ上げる。
「それじゃあオイラは行くッス。また差し入れを持って来るッスから元気にしてるんッスよ」
「プリニー宅配便ッス。開けて欲しいッス」
部室の前で大声を出すと中から扉が開けられる。
「遅いです。待ちくたびれました」
「申し訳ないッス。また猫に追われたッス」
風呂敷を部室の扉を開けた少女でオレにお菓子をリクエストした張本人、塔城小猫に手渡す。小猫はそれを受け取るとそのままソファーまで持っていき、風呂敷を解いてマドレーヌを食べ始める。
「いつも通り、一個だけ凄いのが入ってるッス」
マンションの点検を終わらせてからマドレーヌを焼き、昼食を終えてからマドレーヌのアイテム界に入り浸っていたため一つだけ凄い事になっている。
「あらあら、それは楽しみですね」
奥でお茶を入れていた副部長の姫島朱乃がやってくる。
「いつも思うんだけど、どうやったら一個だけ凄い味になるんだい?」
ついでに騎士(笑)の木場祐斗もやってくる。騎士の上に神器で幾らでも魔剣を作れるくせに全然強くならないから騎士(笑)と呼んでいる。そんなんでエクスカリバーを破壊しようだなんて笑える。
「企業秘密ッス。オイラの作ったこのナイフを壊せる魔剣を作れたら教えてやっても良いッス」
アイテム界で鍛えに鍛え上げた愛用ナイフを取り出して言ってやる。ATK2500越えはさすがだ。祐斗は精々200が限界だからな。
「くっ、いつか壊してみせるさ」
「頑張るッス。応援位はしてやるッス」
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