暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアートオンライン 無邪気な暗殺者──Innocent Assassin──
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〜銃声と硝煙の輪舞〜
死の弾丸
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全てから人という人を追い払った所業は、はっきり言って石橋を叩きすぎて壊してしまうと言われた黒峰重國らしくない。
そしてその内容不明な話が終わった後も変だった。
重國は何も言わず、ただ八伎に「送ってやりなさい」とだけ言って自室に引っ込み、小日向蓮はずっと何か思考しているようで車椅子からリムジンに乗り換えるときですら一言も喋りはしなかった。
そして何より、紺野木綿季だ。
彼女は話が終わった直後から、この世の全てが親の仇でもあるかのように悪鬼じみた眼光を自分にも木瀬にも向けていた。そのせいでケンカを売られていると勘違いした(あながち間違いではないかもしれないが)木瀬をなだめるのにどれだけ苦労したかは言うまでもないだろう。
《警戒》が明確な《敵意》に変わるほどの話。
その内容は一体何なのだろう、と八伎総一郎は思ったところで、わざと思考を中断した。
これ以上は『いけない』
これ以上は『ヤバい』
黒峰重國の右腕だの何だのと言われているが、それは所詮《表》向けのものだ。影武者となんら変わりない。
黒峰重國には《鳥達》がいる。それに比べたら、自分の存在などはせいぜい、役に立ったらいいなくらいのお守りレベルだ。これで主の動向など探りようものなら、夜道でブッスリということは安易に想像ができる。
彼らのアパートまでまだまだある。
それまで、会話の内容が気にならないくらいに運転に集中しよう、と。
そう心に決め、後部座席からの《敵意》を軽く流しながら、静かにアクセルを踏み込んだ。
フロントガラスにたまった水滴を、ワイパーがまとめて飛ばした。
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