暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアートオンライン 無邪気な暗殺者──Innocent Assassin──
GGO
〜銃声と硝煙の輪舞〜
死の弾丸
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、逃げ道を確実に塞いでくる。
正直、ここまで完璧に決められたら呆れを一周半くらい通り越して(怒)みたいな状態になってくる。
「………蓮に、何をやらせたいんですか。シゲさん」
「儂からの要求は簡単な事じゃ。GGOにログインし、そこでこの《死銃》と接触してほしい。その殺人方法も、できれば」
「そんな――――」
紺野木綿季は絶句する。
それは。
そんなこと。
「撃たれろ、って言うの!?実際に人が二人も死んでるのに!!」
「だからこそ、じゃ。そんじょそこらの若造に頼むより、心意に精通している蓮君は、何よりその仕組みを解明できる。仕組みを理解できたなら、相殺も可能じゃろうて」
「そんな無茶な――――」
思わず叫びかけた少女の口を閉ざしたのは、目の前に突き出された細っこい腕だった。
半ば八つ当たり、あるいは逆ギレするように木綿季は蓮を睨む。しかし、その視線を空気のように受け流し、透明な少年は口を開いた。
「……解からないな、シゲさん」
「何がじゃ?」
「そこまで判ってて、シゲさんの立場を利用して犯人を特定する事なんて簡単でしょ?何より、なんでシゲさん自身が行かないの?心意についての知識っていう点だったら、僕よりも断然あるのに」
「一つ目については、無理じゃ。GGOを経営、運営している《ザスカー》という企業かも分からない団体は、アメリカにサーバーを置いておる。ゲーム内でのプレイヤーサポートはしっかりしておる代わりのように、現実の所在地はおろか、電話番号やメールアドレスすら完全に未公開。いくら儂の
縄張り
(
シマ
)
が広くても、実体のないものまではわかりゃあせんよ」
フクロウが咳をしたみたいな声で笑う老人に、しかし逃さないとばかりに少年は口を開く。
「………二つ目は?」
「……儂にも立場っちゅうモンがある、と言ったら――――分かるかのぅ?」
「そんな、そんなの――――ッッ!!」
少女は思う。
そんなの、他人に危険を背負わせているだけだ。
原理は分からない不確定の《死》に対し、逃げているだけだ。
明らかな非難、そして侮蔑と軽蔑の光を帯びた視線を向けられて、老人はシワの陰影を濃くした。
「弁解はしない。言い訳もしない。断られても当然じゃ。じゃが、その上でわしは頭を下げよう」
スッ、と。
額を畳に付きそうなほど、老人は腰を折る。
ただの少年と少女に、黒峰重國は頭を下げる。
「どうか、《あやつ》の仇を討ってほしい。無論、報酬も出そう。…………儂を、《助けて》ほしい」
「………………報酬は?」
「ッ!蓮ッッ!!」
止めようとする木綿季に、蓮は穏やかに笑いかけた。
「ちょっとした興味だよ。ここま
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