暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはStrikerS〜破滅大戦〜
1st
邂逅篇
第4話『沢田綱吉』
[4/6]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
て、

「わかりました、お引き受けします」

ゲンヤからの依頼を了承した。

「悪いな」

「いえいえ」

苦笑交じりで申し訳なさそうに謝罪するゲンヤだが、はやてはそれに笑顔で返した。

はやてとしては師匠から頼ってもらえることが嬉しいらしい。

「それじゃあ君、名前教えてくれるかな?」

はやてはソファから立ち上がり、少年の方へと歩み寄った訊ねた。

「オレは『沢田綱吉』です。ツナ≠ナ結構です」

「私は『八神はやて』や。私もはやて≠ナええよ。後、敬語も別にいらんから」

はやての言葉に、少年──ツナは少々戸惑ったような表情になる。

初対面の、しかも女性に対して、いきなりタメ口というのに気が引けたようだ。

「よろしく、ツナ君」

しかし、はやてが笑みを浮かべながら差し伸べた手を見て、

「こちらこそ、よろしくね、はやて」

優しい笑みを浮かべ、その手を取って握手を交わした。

「っ!!」

瞬間、ツナの笑みを見たはやての顔が、少しばかり赤くなった。

(な、なんて可愛らしい、純粋な笑顔なんや)

それだけでなく、心なしか表情筋が緩んでいるようにも見える。

(なんというか‥‥役得?)

そんなことをはやてが考えていると、

「はやて? どうしたの?」

ツナが覗き込むようにしてはやての顔色を窺った。

「──っ!? な、なんでもあれへんよ!」

「そう?」

はやてはバッと身を引き、ツナから離れる。

初対面の男の子の笑顔に見惚れていた≠ネんて、口が裂けても言えない。

その態度は明らかに挙動不審だったが、ツナは特に気にはしていないようだった。

はやてはホッと胸を撫で下ろす。

しかしふと後ろを見ると、ゲンヤがなにやら不敵な笑みを浮かべ、はやてに視線を送っていた。

「そ、それじゃあし、失礼します! ほ、ほな行こか、ツナ君」

「あ、ちょ、はやて!?」

はやてはツナの手を引き、足早にゲンヤの部屋を後にした。

どうやらゲンヤの視線に耐えられなかったようだ。

「ハハハッ、あいつも女≠セってことか」

先ほどまでのはやての様子を思い出し、ゲンヤは1人笑っていた。



ゲンヤの部屋を後にしたはやての許に、《聖王協会》の『カリム・グラシア』という人物から連絡が入った。

なんでも、聖王協会でも次元漂流者らしき人物が保護されたのだと言う。

その連絡を受けたはやてがその場所へと向かうと、そこには確かに、それに該当する人物がいた。

ツナもその人物‥‥桜色のツンツン頭の少年──ナツ・ドラグニルを見て、理解した。

同時にナツも、持ち前の嗅覚とエレアから聞かされていた情報で理解した
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ