初年度
学園編
TURN-03『ファーストデュエル』
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来たのだから、デュエルをする気は当然ながらある。
ただそれを表に出してないだけである。
表に出していないだけ──‥‥ではあるのだが、もっと素直に言えばこういう奴等とのデュエルは、フラグ建ての為とはいえ正直気乗りしないと言うのが本音。
いつの時代もどこの次元も、自信過剰なエリート類の相手は精神的疲労が半端じゃない。
相手が自分を見下している場合はなおさらだ。
「万丈目さん! こいつは俺にやらせてください!」
万丈目の隣に立っていた眼鏡を掛けている方の取巻き、取巻きA──確か名前は『取巻太陽』だった筈だが、面倒だからA>氛氓ェ俺を睨む。
別にコイツに喧嘩を売った訳ではないんだけど‥‥。
その時、
「あなた達、ここで何してるの!」
デュエル場の入り口の方から女性の声が挙がる。
まぁ、当然の事ながら明日香だ。
「わぁ〜、綺麗な人‥‥」
翔が明日香に見蕩れている。
確かに美人だとは思うけど、俺の初対面での感想は『綺麗だけどちょっと怖そう』だな。
明日香の見た目はかなり凛々しい。
ちなみに俺はどちらかと言うと、女の子らしい可愛さを持ち、その中にも凛々しさを感じさせてくれる子が好みだ。
明日香が可愛くないとは言わないが、例えば、そうだな‥‥ヴェールみたいな?
そんな考えが頭を過ぎった瞬間、デッキケースがカタッと僅かに揺れた様な気がしたが、まさかヴェール、また心読んだのか?
プライバシーの侵害もいいところだ、出るとこ出ようか?
「やあ、天上院君。ちょっと新入りにこの学園の厳しさを教えてあげようと思ってね」
中等部からのエスカレーターとはいえ、お前も同じ1年坊だろうに‥‥。
そんなツッコミを内心に抱きつつも、口には出さない。
「もうすぐ寮で歓迎会が始まるわよ」
「‥‥引き上げるぞ、お前達!」
明日香に言われ、万丈目は取巻き達を引き連れてその場を去って行った。
「あなた達、万丈目くん達の挑発に乗らない事ね。あいつ等、ロクでもない連中なんだから‥‥」
万丈目達が見えなくなると、明日香は俺達にそう忠告した。
確か万丈目は明日香の事が好きだった筈だけど、これは脈無し≠ニかそんなレベルじゃないな。
そう思うと、なんだか万丈目が若干可哀想に思えるが、まあそれは自業自得だ。
俺には関係無い。
「そうだな、歓迎会に遅刻してもアレだし、そろそろ戻った方がいいだろ」
万丈目へ抱いた僅かな同情をスルーし、話を元に戻す。
「そう言えば、自己紹介してなかったな。俺は光凪章刀。よろしくな」
「俺は遊城十代。よろしくな!」
「僕は丸藤 翔 っス」
「天上院明日香よ」
俺達
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