暁 〜小説投稿サイト〜
遊戯王GX〜決闘者転生譚〜
初年度
学園編
TURN-03『ファーストデュエル』
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な、明日香」

今度は明日香に軽く手を振り、俺はイエロー寮まで歩いて帰る。

初日から色々あった所為で、俺には十代達みたいな元気は無い。

《帰ったらもう寝ちゃうんですか?》

「ああ。さすがに疲れた」

今まで存在を潜めていたヴェールの問いに、俺は軽く肩を回しながら答える。

《お疲れ様です♪》

「おう、ありがとな」

ヴェールの労いが心に沁みる。

可愛い女の子の労いが嬉しいってのは、俺も男の子なんだな‥‥。

《もう、マスターったら‥‥》

「お前またか‥‥」

もはや常時発動中なんじゃないかと思うヴェールの読心術。

もう諦める事にした。

──と言うか俺、さっき何気に明日香≠チて呼び捨てにしてたな‥‥。

十代のことをフレンドリー過ぎる≠ネんて評したけど、俺も存外そういう気があるのかも知れない。

ただ女の子に対していきなり下の名前で呼び捨ては、それはちょっと恥ずかしいな。

──馴れ馴れしい奴って思われなきゃいいけど‥‥。


◆◇◆◇◆◇◆◇


【3人称side】

微かに夜風が舞う月明かりの許‥‥。

章哉、十代、翔の3人の去っていく姿を、明日香はただ1人その場に残って見つめていた。

そして、僅かにその口元を緩めた。

「遊城十代、光凪章刀‥‥。面白い奴」

去って行く3つの内、深い興味を抱いた2つの背を見据えながら、楽しげに女王は微笑んだ。


─ To Be Continued ─
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