初年度
学園編
TURN-03『ファーストデュエル』
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‥」
辿り着いたのは、オベリスクブルー専用のデュエルフィールド。
原作通りなら、ここでは十代と万丈目が今正に悶着を起こしている筈。
俺がデュエルフィールドに足を踏み入れようとすると、タイミング良く万丈目の『ビークワイエット!!』と言う声が聞こえて来た。
どうやらタイミング的には十代が『俺が一番』宣言をした所らしい。
デュエル場には来たばかりだが、会話にするりと入るなら今だろう。
「そうそう‥‥」
俺はさも今までの話を聞いていたような感じで、当事者達の会話に割り込む。
その所為で、俺は一同の視線を一手に受ける事となった。
少し恥ずかしい気もする‥‥。
が、その感情を押し殺し、俺は言葉を続ける。
「この学園には『カイザー亮』って言う無敗のデュエリストがいるんだってさ。そんな人を差し置いて入学したての1年坊が一番ってのは、さすがに無理があるだろ? 少なくとも、その人を倒さない限り、一番とは言えねーな」
俺の言葉に万丈目の表情が顰められたのが見えたが、カイザーの事を否定することが出来ないのか、黙ったままで口を開かない。
「最も、俺も腕にはかなりの自信があるから、カイザーの前に俺も倒さないといけないけどな」
少し表情を作り、不敵な笑みで一同に言う。
その時、俺の事に気づいたのか、翔が声を上げる。
「ア、アニキ! この人、入学試験でクロノス先生にワンターンキル決めた人っスよ!」
「おお! あの見た事無いドラゴン使ってた奴か!」
翔の言葉を聞いた途端、十代の双眸が爛々と輝き出した。
その様子を見ると、つくづく思う。
もし原作側からの接触を待っていた場合でも、十代は間違いなく俺に接触して来ただろう。
所属は違うが同じ1年で、授業などでも顔を合わせる機会が多い。
実技試験であれだけ目立ったんだ、これは避けられない運命だな‥‥と、俺は内心で苦笑する。
「フン! 偶然とはいえ、クロノス教諭を破った奴にワンターンキルを決めた奴か‥‥。だが、新入りがあまり調子に乗るなよ。貴様等は所詮運が良かっただけだ」
俺と十代を見下したように──実際見下しているのだろう──言う万丈目。
「偶然じゃない、実力さ」
「右に同じだ」
広く見れば俺は十代の左側にいるから、同意≠ニいう意味的にも立ち位置≠ニいう状況的にも合っている。
我ながら上手いと思うが、どうだろう?
座布団は頂けますか?
「ほう‥‥。だったらその実力、ここで見せてもらおうか!」
「いいぜ!」
「まぁ、別にいいけど‥‥」
万丈目の挑発に揚々と乗る十代だが、対照的に俺はあまり乗り気ではない雰囲気を出す。
しかし、この場にはフラグを建てに
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