第4話〜力の差〜
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だ?」とサラ教官に訊く。彼女は「オーケー、話を進めましょ」と答え、各自に一部ずつプリントを渡す。プリントには以下の事が書かれていた。
【4月特別実習】
A班:リィン、ケイン、アリサ、ラウラ、エリオット(実習地:交易地ケルディック)
B班:アレス、エマ、マキアス、ユーシス、フィー、ガイウス(実習地:紡績町パルム)
ケルディックは、帝国東部にある交易が盛んでいわば商人の街だ。パルムの方は帝国南部にあり、紡績で著名な街である。そんなことよりもリィンとアリサ、マキアスとユーシスと現在問題のある二組を一緒にしているあたりからサラ教官の作為を感じる。マキアスもユーシスも互いに渋面をつくって不満の声を洩らしており、リィンやアリサなどは班分けが発表された時点で「えっ?教官何スかこれ?」とでも言いたげで、「えっ?」の辺りは二人とも声に出ていた。
「リィンらは何が不満なのか?」
「いや、班分けだろ」
妙なところで天然なアレスにツッコんでおいてから、ケインは深いため息を吐く。
「日時は今週末。実習期間は2日間ぐらいになるわ。
A班、B班共に鉄道を使って実習地まで行くことになるわね。
各自、それまでに準備を整えて英気を養っておきなさい!」
作為を施した当人のサラ教官は、彼らの様子などどこ吹く風で淡々と説明を終える。
・・・初の特別実習は早速波乱が起こりそうだと残りの6人は予感していた。
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