第4話〜力の差〜
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頂きますので
どうかお許し下さいませんか?」
「えっ、本当!?・・・仕方ないわね。反省しているようだし今回は見逃してあげるわ。
そのかわり約束よ?」
「ええ。存分に腕を揮いますよ(助かったか。ちょろ・・・優しい教官を持ったな、俺は)」
ケインが頭を利かせてサラ教官との交渉を成功させる。他のメンバーは上手く丸め込まれていると思っていたが、敢えてそれを言うものは誰もいなかった。
「コホン。それじゃあケイン、アレス、準備はいい?」
「いつでもいいですよ」
「こちらもだ。全力を尽くさせて頂こう」
排他的な赤黒い闘気と純色の燃え盛るような紅の闘気をそれぞれ身に纏い、自身らの得物を構えるケインとアレス。そこには先ほどの茶番など微塵も感じられない。まさに真剣そのものだった。他の9人はこの二人の実力が自分達より抜きんでていることを直感的に悟る。サラ教官の始めの合図とほぼ同時に傀儡に駈け出したケインは光線による攻撃をジグザグに避けながら移動し、前方から黒剣による一閃を加え、すかさず篭手で追撃する。傀儡のアームから負けじと繰り出されたレーザーソードの一撃を剣の腹で押し返し、続いてアレスが背後から大剣を叩きつけて標的から一定の距離を取る。
「隙だらけだな・・・勝機ッ!メイフライミラージュ!」
ケインのスピードに翻弄され、背後からの予期せぬ攻撃を受けた傀儡は突如無数の蜻蛉による幻覚に視界を埋め尽くされた。そこにすれ違い様の迅速な逆袈裟斬りからノールックで背後に怒涛の銃撃が浴びせられる。蜻蛉が散った時には傀儡が完全に停止していた。
「ほう・・・」
「なああ!?」
ケインとアレスの息の合ったリンクとトドメの洗練された戦技(クラフト)にラウラが感嘆の声を洩らし、自分たちがそこそこ苦戦を強いられていた傀儡が瞬殺されたことに驚いたマキアスが声を上げる。サラ教官もこの調子で頑張りなさいと言っていたため、評価は低くないだろう。そう考えながらケインは教官に返事を返し、傀儡の隙を生み出した功労者であるアレスとハイタッチを交わす。
「おかしいわね。さらに三段階ぐらい強くしたはずなのに。ケインに至っては力の半分も出してないでしょう?」
「ええ、まぁ・・・けど、帝国男子はみんなこんなものでしょうから今度から実技テストはこの位にしてm」
「「待て待て待て待て!!」」
「・・・どうしたんだよ、二人とも」
サラ教官に実技テストのレベルをもう少し上げてはどうかと提案したところでリィンとマキアスにツッコまれ、却下される。
「ふむ、帝国男子とは皆ケインのような強さを持っているのか」
「ガイウス、違うからね」
教官は11人の様子を見て段階的に上げると告げる。ひとまず一件落着したが、とある異国の
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