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第一章
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らだ。それをおかずにして御飯を食べているのだ。無論碧も同じことをしている。
「ただ焼いただけなのに」
「鰯は血を奇麗にしてくれるし」
「ですよね」
「それにカルシウムもあるから」
 碧の言葉はここで必死のものになった。
「だからいいのよ」
「カルシウムですか」
「そう、だからいいのよ」
 それでだと美幸に話す碧だった。
「私よく食べるわ」
「鰯をですか」
「それにこれもね」
 そのパックの牛乳を飲む。そのうえでの言葉だった。
「これも好きなのよ」
「牛乳もですか」
「身体にいいし何よりもね」
「何よりも?」
「カルシウムがあるから」
 またカルシウムの話をする緑だった。

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