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鎧虫戦記-バグレイダース-
第6話 できたらいいなと思うものはいつかきっと必ずできる  
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、遠くから声が聞こえてきた。
その声は自分の名前を呼び続けていた。
アスラは、そこに向かって進んで行った。
次第に視界が明るくなってきた。

「アスラッ!アスラぁッ!!‥‥‥‥あッ!アスラ!!!」

オレの身体をマリーが抱えていた。

「あ‥‥‥‥あぁ‥‥‥‥」

声が出にくかった。口の中が乾いているようだ。
しかし、それを気にせずに言った。 

「マリちゃん‥‥‥‥大丈夫だよ‥‥‥」
「うっ‥‥‥ううぅ‥‥‥‥‥」

マリーは大粒の涙を流しながら
アスラを思いっきり抱きしめた。

「うわあああああああああ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ん!!
 良かったぁぁぁぁぁぁぁぁぁ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!」

そのまま泣き始めた。アスラの顔に固いものと柔らかいものが当たった。
そしてオレは彼女についての2つのことに気付いた。
1つ目は、彼女も"鎧人"になったということ。
2つ目は‥‥‥‥‥彼女の胸は意外と大きいということ。
オレは圧迫されすぎて、そのままもう1回気絶してしまった‥‥。



    **********
 


  3日後ー‥‥
「着いたぞアスラ」

いつの間にか着いたらしい。
オレはハロルドおじさんにおんぶされて
運ばれていたようだ。 
オレはおじさんの背中から降りた。

「いてて‥‥‥ありがと おじさん」

オレは痛む肋骨を押さえながら前を見た。
そこにはドアの縁だけが立っていた。
‥‥‥‥嘘だろ‥‥‥ここが‥‥‥‥‥‥‥。

「迅‥‥‥本当にここなのか?」
「ああ そうだよ」

オレは絶望した。

「嘘だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーーーー!!!」
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