七話:霧
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呼んでね、クロームちゃん。一誠ちゃんはどうしても呼んでくれないからママ寂しいのよね。」
母さん……そんなことを考えてたのか……普通に恥ずかしいだろその呼び方。
特に俺、男だし。
「じゃあ…一誠は私のお兄ちゃん?」
「その言い方はやめろ。」
「………………………」
やめろよ……泣きそうな顔で見つめるなよ、これじゃあ俺が悪者みたいじゃないか……。
「好きにしろ……。」
「ありがとう、お兄ちゃん。」
「………ふん。」
「あらあら、素直じゃないわね、一誠ちゃんは、素直に喜べばいいのに。」
「なっ!?」
余計なお世話だ!!!と言ってやりたいが母さんは怒らせると怖いので堪える。
因みにどれくらい怖いかと言うと母の怒りと紐なしバンジーのどちらかを選べと言われたら迷うことなく後者を選ぶレベルだ。その証拠に思い出そうとしただけでも足がガクガクと震えている今現在だ。もはや怪物と言っても過言ではな――
「あら、どうしたの?一誠ちゃん。」
「何でもないです。」
今一瞬殺気を感じたんだが……気のせいだよな?
「それにしてもクロームちゃんは可愛いわね……抱きしめちゃいましょ。」
「っ!!!??」
母さんに抱きしめられて顔を真っ赤にするクローム。
「ほらパパとお兄ちゃんも。」
「ああ、そうだね。」
「何で俺がそんなことやらなきゃならねえんだ。」
「お兄ちゃん……。」
「ちっ…わかったから泣きそうな顔するんじゃねえよ。」
渋々クロームを抱きしめるのに参加する……別に俺がしたいわけじゃないからな?
勘違いするんじゃないぞ。照れるクロームが可愛いとか全く思っていないからな?
絶対だぞ。まあ……兄というのも案外悪くはないなとは思っているがな……。
おまけ〜後日〜
「カスザメ、三分以内に麦チョコ、100ダース買って来い。」
「?おおおい!!?無理に決まってんだろうがあ!!!100ダース集めるだけでもそれ以上かかるぞおっ!!!!!」
「つべこべ言うんじゃねえ、クロームが食べたがってんだ、ヴァリアークオリティでなんとかしろ。」
「そんなことにヴァリアークオリティ使わせんじゃねよ!!!!!」
「100ダースも食べきれないよ…お兄ちゃん。」
「なら、10ダース買って来い。」
「まず、ダース単位で数えんのやめろおっ!!!!!」
「水飴も食べたいなあ…。」
「水飴120個追加だ。」
「言い換えただけじゃねえかよ!!!!!」
〜おしまい〜
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