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【IS】何もかも間違ってるかもしれないインフィニット・ストラトス
闖入劇場
第九七幕 「戦闘宙域、突入せよ」
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貰っていただろう。
撃った当人はいたって平静で、それどころかまるで反応を楽しんでいるようにニヤニヤと笑っている。
「避けるか、一人で残っただけのことはある・・・」
「貴様・・・どこまでコケにする気だ!貴様の目的はあの少年では――」
「ふふ、心配するな。あのコンテナはちょっとやそっとじゃ壊れないし衝撃吸収機能も高い。対艦ミサイルか大出力レーザーでもぶち込まん限りは壊れはしないさ」
(こいつ・・・遊んでいるのか)
遅れて、コンテナが地表に落下する。衝突寸前にバーニアのようなものが推進剤を噴出して着陸した。敵のいう衝撃吸収機能は確認のしようもないが、中に閉じ込められているであろう保護対象が無事であることを祈るしかない。
にやにやと笑う口元を隠そうともしない誘拐犯に、危うくトラップに引っかかりかけた祇園寺は内心で歯噛みする。まさか人質を囮に狙って来るとは。しかも、狙いはかなり正確なものだった。レーザーライフルの展開速度も大したものだった。――こいつ、並の腕じゃない。
「レーザー兵器か。英国の十八番だな」
「そんなことはどうでもいいじゃあないか。私は『エム』、と呼ばれている。退屈していてな・・・・・・少し遊びたい気分なんだ」
ライフルを肩にかけたエムは、妖艶な笑みを浮かべて手招きする。
人質がかかっている以上は引くわけにもいかないが、それが厳しい戦いになることを祇園寺は直感していた。額を一筋の汗が流れ、ライフルを握る手に力が籠る。この操縦者が身に纏う独特の存在感を、彼女はどこかで感じたことがあった。巨人に相対しているかのような威圧感。皮膚を切り裂くほどに鋭い殺気。学園時代に感じたことがある――
(そう、この感覚は――織斑と似ている?)
「こんなにも退屈な任務なんだ。少しは楽しませてくれよ?モーニンググローリー」
幸いにも人質はこの場に置かれたままだ。負ける気は毛頭ないが――最悪の場合は
言葉
(
ことのは
)
を当てにしなければいけない。他の部隊員3機であのアンノウンを止められる保証もない。不確定要素だらけの戦闘が、幕を開ける。
= =
そして、それと同時期に――ある場所で、他の2つと規模は違えど激しい戦闘が起こっていることを、まだ当事者以外の人間は知らなかった。
「せぇいッ!!」
速度重視でコンパクトに振り抜いた拳を身を翻して躱される。相手はそのまま素早い動きでバク転し、床に足を付いた瞬間爆発的な速度で床を蹴って再接近してきた。直線上から体を逸らそうとした瞬間、相手は再び床を撥ねて宙を浮きながら回し蹴りを敢行してくる。
「ハァァッ!!」
「むっ・・・!!」
辛うじて腕で受け流して逸らす。追撃しようと思ったが、想像以上の衝撃に反応が鈍った。相手は空中で体勢を変えて
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