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【IS】何もかも間違ってるかもしれないインフィニット・ストラトス
闖入劇場
第九七幕 「戦闘宙域、突入せよ」
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く、私がお前らにか?面白い冗談だ」
「貴様・・・ッ!」
「落ち着いて、加藤。安い挑発よ」
笑い声を漏らす正体不明のIS操縦者に、あさがお部隊隊員の纏う気配が攻撃的なものに変わる。――完全に舐められている。世界的にも最高クラスの練度を誇ると自覚している彼女たちにとって、それは侮辱に他ならない。相手のISが専用機である可能性が高いとはいえ、彼女たちの乗る打鉄は自衛隊ようにチューンが施されている上にパッケージ装備もしてある。
隊長の祇園寺と部下の清浦がA型(高機動)、加藤がC型(電子戦)、副隊長の黒田がD型(重装甲)。それぞれの役割がはっきりしている分隙の無い布陣だと言えるだろう。いくら相手のISの性能が良くても、正規訓練を受けているこの4機をあしらうのは難しいだろう。
――そう、4対1ならば。誘拐犯はニヤリと口角を吊りあげる
「ならこういうのはどうだろう。例えば――未確認ISが住宅地を目指して進行中、とかな!」
「ッ!?隊長、六時方向よりIS反応!数、3機!!」
「なんだと!?加藤三尉、該当データは!!」
「不明!ただ、学園を襲撃したものと類似点があります!!」
完全に不意を突かれたあさがお部隊だったが、その3機のISは既に相当な速度を出しており、既に彼女たちの戦闘宙域に侵入していた。方角は誘拐犯の示唆した通り、一番近い住宅街へと向かっている。一瞬迷った祇園寺は――だが即断した。
「第一目標は私が抑える!黒田二尉、指揮を執って3機の未確認ISを迎撃しろ!!」
「ちいっ・・・了解!!加藤、清浦!全武装の使用を許可する!!私に続け!!」
「「了解!!」」
3人は躊躇いなく未確認IS3機の迎撃の為その場を去った。放置すればどのような被害が出るか分からず、そして自衛隊としては国民の安全を守ることを優先しなければいけない。かといって目の前の事案を放置するわけにもいかない。部隊を分けるのは必然だった。
ほう、と誘拐犯が感心したような声を漏らす。
「平和ボケした国の兵士にしては大胆かつ素早い対応じゃないか。それとも人望が無いのかな?」
「ほざけ誘拐犯が。私は護国の剣にして弱きものの力そのもの。お前のような輩に後れを取るほど生半可な戦士ではない」
「まぁいいさ、ではこうしよう」
「なっ・・・!?」
おもむろに、誘拐犯がベルーナの閉じ込められた棺桶のようなコンテナを下に落とした。あれがどういう代物かは不明だが、それなりの高度があるここから落ちればその衝撃で中の人間が死ぬ可能性は十分にある。誘拐した以上は生け捕りにしたいはずだと思っていた祇園寺は焦ってそのコンテナを受け止めようとし――
熱量警報。寸でのところで機体をロールさせてその射撃を躱した。敵が撃ってきたのだ。これで連射の利く兵器ならば更に攻撃を
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