23話 『通りすがりの旅人達』
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金髪の青年。
もう1人は、羽付き帽子をした赤マント姿の──────
「マゥスン……!? お前戻って来たのかッ?!」
「 ………え? 」
ランクが思わず声を上げ、相手は訝しむようにこちらを向くが、銀髪の少年の方が代わりに答える。
「誰の事か知らないけど、人違いじゃないか? そいつは、赤魔のレフィアっていうんだ。一応、女だぜ? ……ちなみに、おれは戦士のルーネス。メガネ掛けてるのが学者のアルクゥで、そこのムッツリした奴が忍者のイングズだ」
「一応ってどういう意味よ!」
「あ? レフィ、ア………??」
確かに赤魔道士の外見としては似通っているが、相手はオレンジの髪色で毛先が肩程で跳ねている、気の強そうなスタイルの良い少女だった。
「あたしに何か、問題でもあるわけっ?」
「い……いやッ、何でもねェ。気にすンな!」
「とにかくあんた達、海魔に喰われなくて良かったな!」
「ふぇ? "かいま"って……何でス??」
ルーネスという少年の言葉にビルは疑問を持ち、それに関してアルクゥという少年が答える。
「"海の魔物"の事だよ。……この辺りの海域は近頃、多くの海魔達の住み処のようになってるらしくて、他の正常な生き物はほとんど姿を消してしまって、時おり海魔達が港の方から襲いに来るんだ」
「それに海は汚れていくばかりで、周辺の海域はいつも荒れてるそうなのよ。あなた達、船から投げ出されたみたいだけど町の近くの海岸によく流れ着けたものだわ!」
感心したように云うレフィアという少女。
「ンで……お前ら何モンだ? 話し振りからしてこの町のモンじゃねェだろ」
「あぁ、まぁ……通りすがりの旅人みたいなもんかな?」
ランクの問いに気さくに答えるルーネスに次いで、イングズという青年が口を開く。
「1日の内に何度か襲い来る海魔共を倒すのに協力してはいるが、切りがない。────諸悪の根源はどうやら"海底神殿"と呼ばれる場所に巣食っているらしく、そこから海魔共は出没するようだ」
「諸悪の、根源……。ランク、それってやっぱり──── 」
「あぁ……、3匹目のカオスのヤローのこったろうぜ」
シファに頷くランク。
「話によるとさ、"水の源のクリスタル"が祭られた神殿は結構前の地殻変動で海底に沈んでるらしくて、そこへ行くにも息続かないし、荒海の中でも行動出来る手段が見つからなくてさ………」
「そンなん、どーにでもならあ。オレらがソイツをぶっ倒すンだからな」
お手上げと云わんばかりに肩を竦めたルーネスにランクは云い切る。
「お前達には何か、事情がありそうだが………海底神殿へ行く方法が無い訳ではない。興味深
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