暁 〜小説投稿サイト〜
ワンピース〜ただ側で〜
番外16『海坊主』
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刀流は悪口じゃねぇぞ」

「四刀流」

 今度こそルフィ――「増えてどうすんだよ! いいか納豆があるだろ。納豆にお前、腐ってるとか言ってもよ」

「納豆」

 これはハント――「それはちげぇだろ! ゾロに納豆の要素はねぇよ、さすがに!」

 若干2名ほど悪口になっていない悪口を言い、それにウソップがあわてて訂正という名の突っ込みを入れているのは、まぁメリー号らしいといえばメリー号らしい姿だろうか。

「わかったよ、好きなだけ泣いてろ」
「やっと島を出たみたいね、ご苦労様」
「ああ」

 呆れてそっぽを向いたゾロだったが、不意に船室から出てきた女性の声に反射的に頷き、だがその違和感に気づいて慌てて視線をそちらへと向けた。

「!!!?」

 そこにいたのはミス・オールサンデーことニコ・ロビン。
 それぞれがぞれぞれに騒がしい態度を見せる中、ニコ・ロビンは彼らと淡々と言葉を交わし、そして最後に笑みを浮かべて言い放った。

「私を……仲間に入れて」
「……は!?」

 全員が息を呑んだ。
 クロコダイルとルフィの3度目の戦い、いわゆる最終戦。
 そこで、捨てることを望んだはずの命をルフィによって助けられた。

「私には行く当ても帰る場所もないの。だからこの船において」
「なんだ、そうか。そらしょうがねぇな……いいぞ」
「ルフィ!!」

 つい先ほどまで敵だった女性を相手に、いとも簡単に頷いて見せるルフィへとナミ、ゾロ、ウソップの3人が一斉に異議を唱える。それらを「心配すんなって、こいつは悪い奴じゃねぇからさ」と笑って流すルフィの言葉からとりあえずウソップの取り調べが始まった。

 大まかな生い立ちから始まり、特技という段になって「暗殺」と素晴らしい笑顔で言い放った彼女に対して、ウソップがルフィへと「危険すぎる女と判明!」と叫んだはいいが、当のルフィはチョッパーとともにロビンの悪魔の実『ハナハナの実』の能力によって甲板から生えている手とじゃれあってそれをほとんど聞いていない。

 ルフィとチョッパーは完全に受け入れている姿勢だ。一番常識人であろうナミも最初は警戒していたのだが、ロビンがクロコダイルのところからくすねてきた宝石にコロリと態度を変え、サンジはサンジで当然の態度でロビンへとおやつを贈る。

「俺たちが砦ってわけだ」
「まったく、世話のやける一味だぜ」

 ゾロの言葉に、ウソップも厳しい表情で頷いたのだが「ウソップー」とルフィに呼ばれて振り向いた。

「チョッパー」

 ルフィの言葉通り、ルフィの頭から生えた2本の腕がまるでチョッパーの頭のようになっていて、それを見たウソップも結局は爆笑。いとも簡単に砦の一角は陥落してしまった。

「……」

 あまりにも情
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