暁 〜小説投稿サイト〜
普通だった少年の憑依&転移転生物語
【ゼロの使い魔】編
041 赤≠ニ白≠チて普通は目出度いはず… その4
[3/4]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


<……それに、今代──ヴァーリ以上の使い手に巡り会える可能性はかなり低いからな。……これ以上、赤≠ニ白≠フ理由なき──馬鹿げた闘いに他人を巻き込む訳にはいくまいよ>

<……相棒、俺からも頼んでいいか?>

「……判った。でも本当に良いんだな? ドライグ」

<ああ、ヴァーリ・ルシファーの身体に触れてくれ。後は俺とアルビオンが勝手にやる>

ドライグに訊ねるが、アルビオン同様梃子でも動きそうに無いほど、固い意志を持っている模様。

「ヴァーリ、ちょっと右手を借りるな」

「ああ」

ヴァーリの右手の甲に出現していたアルビオンの宝玉に、俺の左手の甲のドライグの宝玉を合わせる。

<礼を言うぞ、ドライグ>

<気にするなアルビオンよ。腐れ縁と云うやつだ>

<……それでもだ。ヴァーリよ、済まなかった…な。最期まで力になれなくて>

アルビオンの辞世の句。……すると、ドライグの赤いオーラとアルビオンの白いオーラを侵食しだした。……これは推測に過ぎないが、アルビオン側の精神世界の様な場所でアルビオンへ引導を渡したのだろう。

「……アルビオンは逝ったか」

「……の様だな。アルビオン、謝罪するのはこちら方だと云うのに…。……平賀 才人、既にアルビオンが逝ってしまって、最早脱け殻のそれとなった“白龍皇の光翼(ディバイン・ディバイディング)”を君に任せたい。この世界の奴らに脱け殻とは云えアルビオンを使われるのは業腹だからな」

「……確かに任された。……ドライグ」

<大丈夫だ。その事はアルビオンからも言付かっている。……相棒、赤≠ニ白≠合成させるなんて、本来なら不可能だろうがアルビオンを完璧に下して、聖書の神が居なくて様々なバランスが崩れている今なら不可能では無い。イメージとしては相棒がよく使っている“咸卦法”とやら──相反するもの混ぜ合わせるイメージに近い感じだ。後は神器(セイクリッド・ギア)≠ヘ持ち主の強い願いに応える。……後は判るな?>

ドライグの言う通り、“咸卦法”を使う際のイメージ──陰陽太極図をイメージをする。……そして、アルビオンの力が欲しいと──ヴァーリの頼みに応えたい≠ニ強く想う。

『Vanishing Dragon Power is Taken』

機械染みた音声と共にアルビオンの力が流れ込んでくるのが判る。……ついでとばかりに、神器≠ニ一緒にアルビオンの歴代の≪白龍皇≫──歴代所有者達の怨念も引っ付いて来たのはご愛敬か。

「平賀 才人…。そろそろ俺も意識を保つのが難しくなってきた。一足先に逝ったアルビオンを追い掛けるとしよう」

「ヴァーリ…。お前の事は確かに俺の中に刻み込んだ。安心して逝くと良い」

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ