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普通だった少年の憑依&転移転生物語
【ゼロの使い魔】編
040 赤≠ニ白≠チて普通は目出度いはず… その3
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「はぁっ…はぁっ…。……勝った…のか?」

あれから何秒、何分──何時間経っただろうか。覇龍(ジャガーノート・ドライブ)≠ヘおろか、禁手(バランス・ブレイカー)≠キらも、既に解除されている

俺はあれからの事を覚えていない。……ただ判るのは俺は立っていて、ヴァーリが目の前に立ちはだかって居ない事は確かな事実として認識している。……今見ている映像が考え難いがいつの間にかヴァーリが俺に掛けた幻術だったり、俺自らが希望的観測で見せている幻想の類でなければの話だが。

(……ん?)

見聞色≠ナヴァーリを探す。すると6時の方向──真後ろに、どんどんと小さくなっていく気配があった。何となく嫌な予感して、その直感に従い仙術で視力を強化し目を凝らす。

「ヴァーリ、か? あれ…」

やはりと言って良いのか、地に臥しているのは先程まで互いの(しのぎ)を削りながらも戦っていたヴァーリだった。俺と同じく、両方とも解除されていてところどころ黒くなっているが、あのくすんだ銀髪はヴァーリに間違いなかった。

身体中にどかん、と現在進行形で襲い掛かっている倦怠感を堪えながらも、ヴァーリの元へ──ヴァーリの安否を見る為にも向かう。

SIDE END
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