【ゼロの使い魔】編
036 そこはかとなく説明回
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・ド・ヒラガの情報を欲しがったかは、未だに判らないが。
SIDE END
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
SIDE OTHER
――ヒュン…ヒュン…ヒュン…
それは深夜。トリステイン魔法学院の外れの、人気が無い森の中にある拓けた場所。サイト・シュヴァリエ・ド・ヒラガ──平賀 才人はそんな場所、そんな時間で一心不乱に剣を振っていた。……額に滲む汗から、所謂流し≠ナは無く、一振り一振り真剣に振っている事が窺える。
「……ふぅ、やっぱり完全に覚える≠ノは自分で剣を振るしかないな」
<眠れないのか? 相棒>
才人の左手の赤いオープンフィンガーグローブに有る緑の宝玉から声が、ドライグの声が才人に問い掛ける。
「それも有るな。……ただ、色々と思う事も有るんだよ」
才人は瞑目し、1つの目標に向かってただひたすらに──貪欲に力≠求め、何度倒されても俺に立ち向かって来る、青銀髪の少女──タバサを思い浮かべる。
「……俺は死にたくなかったから、ただがむしゃらに漫然と力≠着けてきたけど、その力≠ナ何かを成したいとか無いんだよ」
そういう意味で云うのならば才人の目標は現状にてある程度は既に達成されていて、生きている≠ニ云う当たり前な事にも慣れつつあった。……つまり才人は、一種の燃え尽き症候群に罹っていて、今は次の、力≠求める理由≠ノついて考えていたのだ。
<あのタバサとか云う女の事か>
「まぁな。……まぁ、タバサの場合は恐らく──」
<復讐、か>
才人はもうすぐ19歳になり、10歳の時に憑依してその同時期に“赤龍帝(ブーステッド・ギア)”を得て9年。……そこからドライグと才人が邂逅して9年近くになるので、ドライグと才人は文字通り切っても切れない仲と言っても差し支えが無い。……だからか、才人の考えをドライグは簡単に推し測る事も出来れば、その逆もまた然りだ。
「ドライグも気が付いていたか。……てか、見てたな?」
<最近、相棒は滅多に精神世界に来ないからな。暇と云えば暇だ>
「……悪いとは思ってるよ。……あれ? 何でタバサの話に──あ、そうだった、俺の闘う理由≠フ話だったな」
<………>
才人は初めての殺人以来、無意識下ではあるが、過程≠すっ飛ばし結果≠残せるスキルをみだりに使う事を忌避している。故に、才人は素直になるべき──自分が望んだ力≠受け入れるべきだとドライグは思っている。
ドライグは既に才人が求める理由≠ノついては見当を付けていたりするが、ドライグはそれを才人に伝えない。……何故ならば、これは才人自身が気付かなければならない事をドライグはこれまでの経験として知ってい
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