六話:兵藤一誠、十三歳です。
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「タイミングぴったり。」
スクアーロの奴、何俺に恥をかかせてるんだよ……カッ消すぞ。
「カスザメの分際で俺の言葉と被せるなんざいい度胸してんじゃねえか、あ?」
「それはこっちのセリフだあっ!!!クソボス!!!!!」
「「やんのか?」」
「まあまあ、ここは抑えましょうよ。」
「ちっ、仕方ねえな。」
流石に客の前で戦闘を始めるのは不味いだろ、ここは手をひいてやろう。
感謝するんだなスクアーロ。
「けっ…ほらよ、クソボス、望みの品だ。」
そう言って新品のコーラを投げて寄越してくるスクアーロ。
そうだよ、始めからそうしてれば何事も起こらなかったんだからな。
「ちったあ、出来る様になったじゃねえか、カスザメ。」
「何年あんたの下に付いてると思ってんだあ?」
「ぶはっ!!そりゃそうだ。」
八歳の時にこいつを拾ってから五年だ、嫌でも相手がどういう奴かが分かる。思えば結構色々なことがあったな……俺がスクアーロの頭にスパナを投げたり、俺がスクアーロの頭に花瓶を投げたり、俺がスクアーロの頭にアツアツのお茶を投げつけたり……あいつの頭皮大丈夫かな?禿げないといいんだが。
そんなことを考えながらコーラを開ける――ブシャーッ!!!
「……?ぉ、?おぉい……。」
「あちゃー、投げたのがいけなかったんスかね?」
「……覚悟は出来たか?カスザメ。」
「ま、まて、今のはホントに偶々だあっ!!!」
「カッ消えろ!!!!!」
〜少々お待ちください〜
「いやー……何と言うか…風通しが良くなったスね。」
「不服か?」
「い、いやとんでもないっス!!」
まあ、確かに部屋の壁に大穴が開いていれば風通しも良くなるな、俺に何の話があるかは知らないが、聞かれると不味い話にはこの部屋は向いてないことだけは明らかだろう。
直させるか……携帯を取り出す。
『俺だ。部屋の修繕を頼む。』
『かしこまりました。』
「……誰に電話したんスか?」
「おや、お客様が尋ねてらっしゃたのですか。私、執事のセバスチャンと言います。」
「え?いつの間に!?……えと、デュリオ・ジェズアルドです。」
「デュリオ様どうかごゆっくりとしていってくださいませ。」
「は、はあ……。」
「お坊ちゃま、あちらの壁の修繕でしょうか?」
「ああ、頼む。」
「では少々お待ちください。」
そう言って修理に向かうセバスチャン――俺達に紅茶を用意して。
流石だ、セバスチャン。
(相棒はコーラが飲みたかったのではないか?)
(カスザメのせいで飲む気が失せた。)
(身勝手だな……相棒は。ところでスクアーロは大丈夫なのか?)
まあ、今頃は黒焦げになってどこかに転がってるだろうが死ぬことはないだろ
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