第九話 Cooreat
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も、人が無意識に罪の意識を持っているお陰で成り立っている。
あくまでも保守的に、あくまでも今までの全てが大事すぎて。
しかし、それで行動を起こさず、人と争うことをやめた人間は、ゆっくりゆっくり、腐っていくんだ。
『ここでいいや』『これまででいいか』『ここまでくれば十分だ』『別にもうこれでいい』『まぁこんなもんだろう』
そんな言葉を並べて、浮かべて、言い訳して、結局、自らが折れる。 自らが作った重みに耐え切れずにね。
じゃあ問おう。 君は、ここまででいいのかな?」
いいわけ……ない!
監督を見返すために……僕はっ……!
しかし、けど……けどっ……!
彼女らの言う、『そんなこと』は、僕には出来ない……!
苦悩していると、再び、別な声。
それは、男性の声だった。
「女性陣は中々厳しいことを言うよね。 まぁ気にすることはないよ。
君は君のやり方でいけばいい。 所詮そこまででいることも、ある意味君らしさなんだから。
上がりもせず、下がりもしない。 きっと君はそこにいるべき人間なんだよ」
あくまでも、柔らかい物腰で。
それでいて、確実に、僕の中の何かを削り取るその言葉に。
僕の中で、何かがちぎれた。
「違う……! 僕は、ここで終わりたくない! 終われない!」
右手で机を叩き、感情が露になっていく。
この感覚……久しぶりだ。
自分を、解放した、この感触。
「まぁまぁ、そこまで言うなら、自分の道を貫き通した方がいいんじゃないかな?
それに君はその方が似合ってるよ。 自分の意見を言うのに、自分を偽る必要なんか、演じる必要なんかないんだから」
そうだ……これが、僕だ。
幾ら善人ぶっても、幾ら演じても……。
芯にある、その目的だけは、偽ることなんかできやしない。
「君が本当に見たいことは知ってるよ。 それを躊躇う必要はないんだ。
そのために、君はこのゲームをやっている。 その目的を見失っちゃいけないよ」
そう言うと、男性は優しく微笑み、僕の肩をポンと叩いた。
そうだ……忘れていた。
これはゲームで、人の表情、感情を知ることが僕の目的なんだ。
そのために偽り、演じてきた。
だから……これまでの努力を、苦悩を無にしないためにも。
次のステップに、進む時なんだ。
戦わなければ生き残れない。 人を下さねば上へは行けない。
一度得たものを壊す覚悟でなければ、先へは進めない。
これは合法で、これは必然で、これは目的のための過程だ。
善も悪もない。
ただ、これは僕のエゴイズムなんだ。
「……覚悟は決まったまったようだな」
最後に、紺色の髪の女性がそう口にすると。
紅色の髪の女性と、少女が薄ら笑みを浮かべた後。
同時に、こちらに手を向けてきた。
「「よ
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