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妖精の義兄妹の絆
聞こえている!
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して、ここは1番魔水晶

フラ フラ

そこには最悪な事にゼロが魔水晶の前に堂々と立っていた。
「フン。まだ生きてやがったのか。」
「ハァハァ」
「何しに来た?クソガキ。」
ゼロは不気味な笑みを浮かべながらナツに問う。
「にっ。」
「ん?」
意外にもナツは臆するどころか、寧ろ不適な笑みを浮かばせていた。



「壊れんのはオレかおまえかどっちだろうな。」


























「おそらくゼロは1にいる。」
「!!?」
「ナツさんのトコだ!!!」
エルザは直感的にゼロの居場所を言い当てた。
正確にはナツの所には必ずと言っていいくらいに敵がいるものなのだ。
「あいつは鼻がいい。わかってて1を選んだハズだ。」
「だったら加勢に行こうよ!!みんなで戦えば…。」
「それはダメだ…。ハァハァ」
タクヤはウェンディの提案をすぐに却下した。
「オレたちはオレたちの出来ることをするんだ。それはナツの加勢に行く事じゃねぇ。ハァ」
「そうだな。それにあいつになら全てを任せて大丈夫だ。」
ウェンディは素直に感心していた。ナツは仲間にどれだけしんらいされているのか、
それが容易に分かった。
「ナ、ツ…。」
「私たちも持ち場に行くぞ!!私は5、ジェラールは6だ。」

ぞわっ

ジェラールの中で何かとてつもない感情が溢れてきた。
「ジェラール?」
「いや、何でも…ない…。」
そう言ってジェラールは6番魔水晶に向かって歩いていった。

ズキズキ ズキズキ

「ナツ…ドラグニル……。」






「オレもそろそろ行くか…。」
タクヤも心臓がある7番魔水晶に向かおうとした。

ギュッ

「…ウェンディ?」
「……。」
ウェンディはタクヤの上着を掴んだまま離そうとしない。
「どうしたんだよ…。」
「本当に行くの…?」
「…あぁ。オレ以外誰もいないからな。」
さらに、掴む力は強まる。
「…やだよ。これ以上…お兄ちゃんが傷つくトコなんか見たくないよ…。グズ」
ウェンディは涙を流しながらタクヤに言った。
「ウェンディ…。」
そして、

ギュッ

「!!!」
タクヤはウェンディを強く抱き締めた。タクヤの体温は先程よりは上がっており、
ほんの少しだけ暖かかった。
「いろいろ心配かけてごめんな…。」
「ううん…。」
「これからも心配かけちまう事は多分あると思う。だけど、オレは必ずウェンディのトコに帰ってくる。
ここがオレの帰るトコだから。」
「グズ…ほんとに?」
「あぁ。全部終わって帰ったらまた山の御花畑に行こう。また、エマとシャルルとウェンディとオレの4人で。
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