第19話 フレーゲル混乱する
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ィンよ助けてくれ!!ロキでもいいから、助けてくれ!!
帝国暦482年10月1日
■オーディン ブラウンシュヴァイク邸
ラミディアが壇上に上がると、ブランシュヴァイク公が、目に涙を浮かべながら、抱きしめてきた。
「ラミディア、我が妹よ、苦労かけたな。今日からは我がブランシュヴァイク公爵家一門がラミディアの味方だ、本当に嬉しいぞ」
大げさに見えるが、その言葉に嘘偽りのない様にラミディアが感じる程である。
「ラミディアさん、アマーリエですわ、貴方のご帰還を心よりお祝いします」
「ラミディアさん、叔母さんって呼ばないとですね」
アマーリエ、エリザベートも満面の笑みでラミディアを迎え入れる。
更に、前ブランシュヴァイク公エーリッヒも現れ、ラミディアに話しかける。
「ラミディア、我が娘よ、すまんかった。お前とお前の母クラーラを捨てた、儂を許してくれ」
前公爵が頭を下げる姿を多くの参加者が驚きを持って見ている。そして悟った、ラミディアは嘸や身分の高い人物へ嫁ぐのではないかと、そうでなければ、門閥貴族筆頭とも言えるブランシュヴァイク公爵家が、一庶子の為に此ほどの宴をするわけがないと。
早速彼方此方で、ラミディア嬢の嫁ぎ先は何処に為るのであろうかと、ヒソヒソ話が始まっていた。
それを聞きながら、フレーゲルは従兄弟であるシャイド男爵と共に青い顔をしながら震えていた。2人は母親が双子と言うだけでなく、シャイド男爵の両親が早くになくなり、フレーゲルの母が育ててきた事も有り非常に仲の良い従兄弟であった。
「フレーゲル男爵、不味い、あのことが明るみに出たら、身の破滅ですぞ」
フレーゲル男爵は必要以上に怯えるシャイド男爵を見ながら、平常心を保とうとワイングラスを持つが、小刻みに震えてワインが波打っている。
「直ぐに、あの馬鹿《コルプト》を止める様にすれば、大丈夫だ」
「本当でしょうか?」
「大丈夫だ・・・・・と思いたいが・・・・・」
「連絡は付けたのですか?」
「いや、抜け出せなくて・・・・・」
絶望感が2人に重くのしかかる。
「いっそ、我々が、叔母上を護衛して家に送り届けると言うのは如何ですか?」
シャイド男爵の言葉に光明が見えたフレーゲルは大いに喜び始める。
「それだ、シャイド男爵、素晴らしい考えだ。此で我々は救われる」
「しかし、我々が今までしてきた言動で、叔母上が警戒するかも知れないのが心配です」
「そうか、それがあるか」
フレーゲル達のしてきた事を考えれば、ラミディアが警戒する事の方が大きいことで、又暗雲が立ちこめ始める。
「しかし、実際に色々してきたのは、フレーゲル男爵ですから、私なら大丈夫かもしれません」
シャイド男爵が、全ての悪行をフレーゲルに背負って
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