第19話 フレーゲル混乱する
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、伯父上の私兵軍により銀河から消え去りかねん。それなら別に構わんのだが、更に伯父上の事だ、アンスバッハ達に命じて、背後関係を探るに違いない、そうなれば自分が示唆した事が、ばれる可能性が、あわわわ、不味い、このままでは、伯父上とお爺様に殺されかねん。どうしたら良いんだ!
全財産持ってフェザーンへ逃げるか、いや、それは、銀河帝国開闢以来の続くフレーゲル男爵家当主としての誇りが許さない。此処は抜け出して、コルプトに連絡し作戦中止を命じるしかない、いや、それを自分が言ったら、叔母上襲撃計画の立案者として、此も又、伯父上に殺されかねん。
うがー、どうしたら良いのだ。名誉ある死なら望むところだが、阿呆の巻き沿いの犬死には御免だ!
「ヨアヒム、ヨアヒム」
なんだ、自分は考えているんだ、それに名前を気安く呼ぶなど失敬な。
「ヨアヒム、どうしたのです?」
今度は肩を揺すられた、五月蠅い奴だ。いったい何処の誰だ!
「ヨアヒム、お兄様の所へ挨拶に行くわよ」
「は、ははは母上」
其処には我が母、ヘンリエッテ・フォン・フレーゲルの姿が有った。
「どうしたのです。ヨアヒム、青くなったり、顰めっ面をしたり、ブツブツと独り言を言って、我が妹が増えたのです、喜ばしいことなのですよ。早くお父様と、お兄様の所へ行きますよ」
「母上、いやその、少々気分が優れません、飲み過ぎたようで」
此処で、伯父上の所へ行くのは不味い不味すぎる。此処は、別室へ下がらせて貰い、対応策を考えなければ。
「何を言っているのですか!ブランシュヴァイク公爵家に、新たな家族が増えるのですよ。ましてや男児である、貴方が顔を出さない事には示しが付かないでしょう!」
母上が、怒り出した。普段は大人しい母上だが、家族の事となると、人が変わる。やはりご自分も妾の子という事も有るだろうな。我が母ヘンリエッテはお爺様が年若い行儀御見習いに来ていた男爵家令嬢に手を出して生ませた子だ。従兄弟のシャイド男爵の母上と双子であった。そのせいか、母上達は幼い頃は隠されて育てられたそうだ、その後それぞれ、下げ渡されるように一男爵家に嫁がされた。本来であれば、公爵家令嬢の婚姻先は皇室、高位貴族になるのに、そうでなければ、公爵家令嬢が男爵家に嫁ぐはずが無いではないか。
「母上、ラミディア殿の事ですが、如何様にお考えで」
「あら、ヨアヒムは、気になるのかしら?凄く可愛い子ね、でも叔母さんに欲情したら駄目ですよ」
「母上、そう言う事では無く、いきなりの妹が出来たことに驚かないんですかと言う事です」
「父上ならあり得ると思っていたから、別に驚かないわ」
駄目だ、逃げ道が見つからん。このままでは本当に命の危険が、死刑台に登る囚人の感情とはこの様な物なのかと考えなければならないとは、大神オーデ
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