エピソード15〜轟く、氷竜の咆哮〜
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はなんで姉ちゃんのこと知ってんの?」
「まぁ、色々お世話になってるからな。その時に聞かされた。それとお前らの容姿、特徴的過ぎるだろ」
『あぁ〜確かにですよね。翠さんと同じで銀髪でスミレ色の目は希少ですね。しかも、紫苑さんなんか初見じゃ男の子とは気づきませんよねー。』
なるほどと相槌を打つ紫苑。
そして、割と失礼だな、おい!舞姫。
「まぁ、なんかの縁です。これからもよろしく」
「今日みたいなことがまたあったら流石に死ぬわ。」
「わわ!?ちょっ、何すんの!」
ぐしゃぐしゃと髪の毛を乱しながら頭を撫でてくる刹那
「巻き込まれたら手助けくらいはしてやるよ」
じゃあなと手を振りつつ、帰って行ってしまう。
「はぁ…全く…何してくれるだか」
乱された髪の毛を整えつつ溜息を吐く紫苑
『何事もなくてよかったです。私たちも戻りますか」
エアトスがそう言うと自分の寮へと帰る紫苑。あ、授業忘れた。と部屋に着いてから思い出すのだった。
◆
『ふむ。王に危機が迫ったようだがエアトスの奴が上手く対処してくれたみたいだな』
何もない。ただ何もなく、あるのは闇だけの世界においてサクリファイスやデスガーディウスなどとは比べものにならないくらい禍々しいオーラを纏う球体が呟く。三邪神の内の一柱、アバターだ。
『しかし、変だ。サクリファイスやガーディウス、こいつらは何者かの手によってあの人間に渡ったようだが……何者かが裏で暗躍しているのかもしれんな。王にまた危害が加わる前に少し此方で動いておくか』
そう言うアバターは球体の形を少しづつ変化させ、人の形へと近づいていく。
そして、形が完全に安定し、その姿は邪神達が王と呼ぶ紫苑そのものだった。違う点があるとすれば、紫苑は銀髪だが、紫苑の形をとったアバターは光さえも吸い込んでしまいそうな黒髪になっている。
『ふむ、久々に王の姿を借りたが、悪くないな。』
全裸の状態で身体のあちこちを確認した後、紫苑がよく着ている長ズボンにパーカーという服装をとる。
『さて、あとは裏でこそこそと動き回っている雑魚を見つけ、排除するだけだな。』
アバターは紫苑の知らないところで行動を開始するのだった。
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