暁 〜小説投稿サイト〜
少年少女の戦極時代U
禁断の果実編
第110話 救出作戦 B
[2/2]

[8]前話 [9] 最初 [2]次話
張り、ということだ。ここからは腹を括るしかない」

 今までと変わらない歩調で歩いていく凌馬を、咲は紘汰と繋いでいた手を離して追った。
 ここから戦うことになるとすれば、紘汰に甘えてばかりもいられないからだ。

 ドアを抜けて進む通路は、一気に天井が高くなった。変電所のイメージだ。
 そこに、雄叫びを反響させて、怪物が飛び出した。

「オーバーロード!」
「見つかったかっ」

 それは大きな甲羅を背負った、二本脚で立つ亀のオーバーロードだった。背中の甲羅だけでも充分だろうに、武器に斧を持っている。

 障害物の多いこの場でヒマワリアームズは逆に不利。爆発で道そのものが崩落でもしたら進めないからドラゴンフルーツアームズも無理。
 よって咲は、パッションフルーツの錠前を開錠した。

「「変身!」」
《 オレンジアームズ  花道・オン・ステージ 》
《 パッションフルーツアームズ  Time on the Bladedance 》

 紘汰が鎧武に、咲が月花に変身した。

 月花は紘汰と交替で、時計の針を模した双刃を叩き込む。しかし亀のオーバーロードは上手く背中を向けて甲羅を盾に弾いてしまう。真正面から斬り合っても、悔しいことに斧使いまで上手いため、決定的なダメージを与えられない。

『そんなものは効かぬわ!』
『くっ』

 月花は、見物を決め込んでいた凌馬をふり返り、凌馬をびしっと指差した。

『ちょっとは働きなさいよ! でないとこれからプロフェッサー・ニートって呼んでやるんだからっ』
「さすがにそれじゃ格好がつかないなあ」

 どこまで本気か分からない態度だ。月花は即座に凌馬に頼るという選択肢を切り捨て、鎧武の援護に戻った。
[8]前話 [9] 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ