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【艦これ】艦隊これくしょん・闇 響・黒編
第2章 闇艦娘、響
第01話
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好きで抱いてるに決まってんだろぉが! 今からお前を抱くわけだがよぉ、俺はお前が好きだから抱くんだぜ? 俺にとっては使命なんてのはなぁ、優先順位が最下位なんだよ。お前らを愛するついでのもんだ。おまけだおまけ。もののついでなんだよ、使命なんてもんはよぉ。だからよぉ、俺にとっては使命なんてのはクソなんだクソ。どうでもいいって話だぜぇ」

 提督の言葉を聞いて、響・黒はどうしようもなく嬉しくなった。

「提督、私のこと、好き?」

「ああ、好きだぜ? さっきから言ってんだろがよぉ。俺はお前のことが好きだ。お前も俺のことが好きなんだろ?」

 響・黒は小さく頷いて見せる。

「でも提督は……闇艦娘全員が好きなんだよね? みんなを平等に愛しているんだよね? だから、その……別に私は……私は提督にとって、特別な存在だってことでは……ないんだよね?」

 提督は響・黒の首の後ろに腕をまわし、無理やり抱き寄せた。
 乱暴に引き寄せられた響・黒は提督の身の上に倒れ込んでしまう。

「お前は俺にとって特別な女だぜ。特別好きなんだよ。本気で愛してんぜぇ」

 響・黒は心が大火災にあっているかのように熱くなった。
 しかし一方で、どこか冷めた、悲しいほど寒々しい気持ちも混在している。

「でも……それってみんなが特別な存在で、みんなを本気で愛してるんだよね……」

「ああ、そうだ。俺ん中にはナンバー1はいねぇ。強いて言えばみんながナンバー1なんだわ。だけどよぉ、それになんか問題でもあんのか? 別にいいだろぉがよ、本気で愛してんのは本当なんだからよぉ。ただそれがたくさんいるってだけの話だぜ」

「う……うん……」

 響・黒は提督から目を逸らすように下を向いてしまう。

「独占欲、って奴だな。俺を独占してぇ、お前だけを特別好きでいてほしい、常に一番に想ってほしい……まぁ、そう思っちまうのは至極当然だわなぁ。本気で愛し合ってる男女なら尚更だわなぁ」

 提督は響・黒の頭を優しく撫でながら話を続ける。

「闇艦娘のほとんどの奴らがな、その独占欲のせいで俺を取り合ってんだよ。そのせいで毎日争いが絶えねぇんだわ。だいたいによぉ、独占欲っては字のごとく“欲”だからよぉ、そう簡単には消すことは出来ねぇわなぁ……でもな、本気で互いを想い合ってるならよぉ、別の奴と愛し合おうが、何しようがよぉ、問題ねぇだろがよ。俺が別の奴を抱いてようがよぉ、そいつを嫌いになってるわけでもなんでもねぇ、変わらずに愛してんだからよぉ」

「……そ、そんな理屈……なんだかずるいよ……」

 提督の身の上で震える響・黒。
 顔を下に向けているのでよく見えないが、響・黒は泣いている。

「他の女を抱いてたら、嫉妬もするし、腹も立つし、くやしいわなぁ。そ
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