暁 〜小説投稿サイト〜
仮想空間の歌う少年
26ーエキストラトラック (仮想空間のシンガーソング)
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そんな事を思いながら僕はこの曲をもう少し近くで聴きたくてーーー
いつの間にかに目の前で聴いていた。

「これって…ブルーハーツの『僕等の手の中に』ですよね?」

演奏が終わり、演奏者に聞いてみると言葉少なく答えが返ってきた。

「ああ、そうだ。」

僕ら久しぶりに笑いながら

「ですよね!僕、この曲好きなんです!僕はブルーハーツなら『電光石火』とか『リンダリンダ』も好きですね!ブルーハーツは単調な曲が多いですけど勢いがあって好きです!」

そうすると少しその人は驚いた表情をした。

「良く知ってるな。」
「はい!バンドが好きで。…あのお願いがあるんですけど。」

久しぶりに、よくライブハウスに行ってた時のように手を上に突き上げ。

「なんだ?」
「アンコール!っす??」

そうするとその人は少し微笑んだ後。

「分かった。」

とだけ言いアンコールに応えてくれた。アンコールのとき、つい

「「未来は僕らの手の中??」」

と一瞬に歌っていた自分がいた。そして。


このフレーズが頭に染み込んでいた。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

僕はその後、考えたんだ。



彼の様に、今の現状を逆らわないで受け入れるのも楽かもしれない。



だけど…!



僕は帰りたい理由がある。名前も知らないあの子にーーー



この歌を思い出して。

「…!」

敵が近づいてくる。僕は片手剣を持って。
襲ってくる敵を。

「…僕は…歌いたい??」

あのギターを弾いてた人のリズムとテンポを思い出しながら。歌いながら戦い始めた。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

「その時からかな?歌いながら戦う様になったのは。それで歌いながら戦って気づいたんだ。歌のリズムで戦えばNPCの思考システムを狂わせられるって。」
「なるほどな…」

エギルは真剣に聞いてくれていた。
俺は紅茶とケーキをいただいて

「あの人と一回バンドやって見たいな…とこんな時間か。」

時計を見ると5時半だった。ここに来たのは3時だから結構居座ってしまった。

「長居したね。んじゃ。帰るね。俺。」
「ああ、待ってくれ。…そんなお前に合わせたい人がいるんだ…そろそろ来ると思うぞ。」

そうエギルが言うと、店のドアが開き

「マスター。コーヒーくれ。」

あのギターを弾いてた人が入ってきた。

「えっ?貴方は…!」
「君は…ああ。あの時路上ライブでブルーハーツをそこそこ知ってた客か。」

その人は俺の隣に座るとエギルのいれたコーヒーを飲み始めた。そして俺は。

「あ
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