26ーエキストラトラック (仮想空間のシンガーソング)
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「お前…音楽好きだよな?」
「…?何当たり前の事言ってるの?」
僕は今、エギルの喫茶店。ダイシー・カフェでお茶を飲んでいる。たまには1人でゆっくりしたい時もあるんだよ!
まあ、それはさておき、どうやらエギルは言いたいことがあるらしい。
「ならお前、SAO時代に始まりの街でギターを弾き続けた男を知ってるか?」
「…」
俺はカモミールのお茶が入ったカップをとり、一口飲んで。
俺は話し始めた。
「知ってるよ。」
エギルはなるほど、みたいな顔をしているが俺は言葉を続けた。
「もしも彼がいなければ…俺は攻略組なんかやってないで中層クラスの敵をなんとか倒してただろうな…」
「おいおい…そこまで言うか?」
驚くエギルに俺はクスッと笑って
「ああ。彼は凄いよ…。いや、彼はそれしかできないって言うんだろうな…」
俺は少し上を向いて、しばらくするとエギルを見る。
「聞きたいかい?俺の…僕の…音の死神スノードロップのルーツを」
エギルは少し、考えると店の奥に行き、イチゴのショートケーキを持ってきた。
「ああ、聞きたいな。…まあ、これはそのお話の代金ということで。」
「サンキュー。…んじゃ話そうか」
これは俺、いや、あの頃は僕か。
歌なんてなくていい。自分の力があればいいと思っていた頃。
「今日は…『僕』で話すよ。」
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歌う事。仮想空間の中ーーーましてやデスゲームになったSAOでは無意味な事だ。俺も最初はそう思ってて。大好きだった歌う事はいつの間にか忘れてしまっていた。そしていつもの僕の明るさも消えてしまっていた。
彼に会うまではーーー
「…」
僕はちょっと回復ポーションを買いに始まりの街に来ていた。
アインクラッドは今、多大な犠牲を払いながらも40層まで攻略されていた。
その中で僕スノードロップは30層の敵を倒して、なんとか生計を立てていた。今日も30層の敵をなんとか倒して、ここにきたのだが…
…でも結局変わってない。僕はこの世界を攻略するつもりだったのに結局中途半端だ…
「…?」
通りを歩いているとふとギターと歌声が聞こえてきた。
なんだろうと思い、覗いてみるとどうやら路上ライブをしているようだ。
「路上ライブか…珍しいね…。」
この曲は…確かかなり古いバンドの曲だよね。たしか…。
「ブルーハーツ…。」
あのバンドは確かかなり荒々しいザ、バンドみたいな感じだったなぁ…。
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