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兄物語
ブロローグ弍

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と、まぁやっと羽川から離れる事が出来た。

詩鬼「いやー、タイミングバッチリだ」

そして俺は、あの男が居るある場所へ向かった。

学習塾跡

詩鬼「相変わらず薄暗い」

階段を上がる。

詩鬼「来たぞ、忍野」

忍野「ウィーっす阿良々木君待っていたよ」

忍野 メメは俺の命の恩人である、俺は今、忍野の弟子としている。

詩鬼「お前携帯の使い方ぐらい覚えろよ、影縫さんにもなんとかしてくれって頼まれっちまった」

忍野「いやーすまないねハハハ、だけどどうやっても分からないんだよ、機械オンチは辛いものだよ」

頭をポリポリとかきながら言う。

詩鬼「なら、お年寄りの携帯でも使えば?あれ字とか大きくて見やすいぞ」

忍野「アハハ、阿良々木君舐めてんの?」

詩鬼「………で、用ってなに?」

忍野「あぁ、これ今さっき入った情報なんだけどね、どうやらこの国のどこかにとんでもない怪異が現れたみたいなんだ、だから気を付けて下さいって話し」

詩鬼「とんでもない怪異?なんだその正体は」

忍野「吸血鬼」

詩鬼「……………」

忍野「ん?信じてないなその顔、まぁいいやそれだけだから、あとは夜の外出だけは気を付けてね」

詩鬼「お、おう、」

ホントにそれだけに呼ばれたみたいだったので、俺は学習塾跡を後にした。マジで電話で伝えてくれませんかね。

帰宅

詩鬼「ただいまー」

暦「おお、詩鬼おかえり」

詩鬼「お前な、呼び捨てすんじゃねぇよ」

といいながら階段の前ですれ違い自分の部屋へ向かう。

詩鬼「あぁ、そういやー暦」

暦「ん?なに?」

詩鬼「夜道には気をつけろよ、最近お前夜の外出多いからな」

暦「お、おお、わかった」

キョトンとした暦を見て部屋の扉を開けた。
だが、その日を堺に暦や暦に関わる人があのような事態を巻き起こすことをその時の俺は、知るよしもない。


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