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101番目の舶ィ語
原作一巻 第0章 プロローグ
プロローグ3。ヤシロ
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クスクスと笑ながら机の上で足をバタバタと降っている。
ヒス的に困る。揺れる太ももに視線がいかないようにしないといけないからな。

「で、その都市伝説がどうしたんだ?」

「それが出たの」

「……出た?」

「そ。隣の市に、すっごい進学校あるでしょ?」

「ああ。私立蒼青学園だな」

蒼青学園は隣の『月隠市』にある。
飛び抜けて頭のいい共学の進学校だ。
このあたりでは月隠市は都会にあたる。
学力も高ければ、学費も高い。
頭の良い金持ちが通う学校だ。

「あそこの女の子が、おっかない目に遭ったんだって」

「へぇ……実体験なのか」

まぁ、おっかない目に遇うこともあるかもな。
俺も吸血鬼やら人狼やら鬼やらと出会ったことあるし。

「三枝ちゃんのお友達が、実際に怖い電話口に追いかけられたらしいよ」

ふーん。
俺も昔、武偵高で強襲科の教師、蘭豹から電話がかかってきた時には恐怖を感じたなあ。

「元々、この『リコちゃん電話』っていうのは、別の話から派生したものでね」

派生か。
俺の体質の、あのモードも派生するんだけどな。
まあ、今は関係ないけどな。

「もしかして『メリーさん電話』か?」

それなら俺も知っている。
全国的にメジャーな都市伝説だからな。

「そうそう。本来この手の話の原典、元ネタっていうのはないんだけどね。
人から人へ噂されて発展して有名になるものだから」

「元ネタみたいなものがいくつかある、って事か」

「そ。んで、この『リコちゃん電話』の場合、有名な『メリーさん電話』が元ネタじゃないかって言われているの」

「なるほどなあ」

「『リコちゃん電話』とほとんど変わらないんだけどね、最後は殺しちゃう……みたいなお話」

「そっちは完全に殺しちゃうのか……」

「うん。『最後どうなったか解らない』っていうのは、その方が怖くなるからっていう創作だと思う。そもそも『メリーさん電話』自身も創作だろうし。
人が噂するごとに進化して、より怖くしていくっていうのが都市伝説の醍醐味なの」

「伝説もレベルアップする、ってわけか」

「そういう事。で、その被害者が蒼青学園にいた、ってわけ」

「ふーん。で、その子はどうやって、切り抜けたんだ?」

「なんかね……」

キリカが対処方を語り、その後はチャイムが鳴った為、HRになった。
席が近い友人のアランにしつこく絡まれたりした。
お前は武藤か。
思わずツッコミたくなるほど話す内容とかも武藤が好きそうな巫女さん物のエロ雑誌やらナンパをしたいとか奴を思い出すくらい同じだった。
さすがに乗り物オタクではなさそうだが……。


んで、放課後になり、一文字疾風が所属していた陸上
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