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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Myth13邂逅・新たなる堕天使〜Unvollendet Egr?goroI〜
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ブルヌスに至っては倍以上の射程はあるものだと予測されている。
果てしなく面倒な射程範囲だが、私の戦友であり弟子でもある砲撃魔術師カノンの無限射程に比べれば可愛い方だ。
「――問題は、このミナレットが海上に在るという事です。シュトゥラの陸地より船で渡るにはあまりにも無防備。戦船による空襲でも、イリュリアもまた戦船で防衛網を敷いているはずです」
「防衛網を突破している最中にカリブルヌスで迎撃され轟沈、という可能性も否定できません」
「それに戦船だけでの攻略戦は無謀。やはり騎士も参加しなければ」
「しかし先にも出たように、船で渡っている最中に攻撃を受けては一気に全滅という結果に」
「空戦の行える騎士を招集し、一個騎士団を設ければ――」
「その空戦騎士が少ないのが現状だ」
「やはりシュトゥラのみで攻略するのが問題では?」
「ウラル――いや、こうなれば
三連国
(
バルト
)
と同盟を結ぶのが得策ではないか?」
「雷帝が同盟を結んでくれるかどうか、という問題が出るぞ」
各々意見を出し合っている。まぁほとんど私たちグラオベン・オルデンが出れば、ある程度解決できる問題ばかりだが。
「ならばアウストラシアはどうか? こちらには聖王家の王女オリヴィエ様がいらっしゃる」
その意見が出た時、「なっ・・・! オリヴィエを盾に協力を強要なさるつもりか!」とクラウスが怒声を上げる。すると先の意見を出した初老の男が押し黙った。さすがに王子に睨まれては続けられないか。
だが、そんなクラウスに「しばらく黙っていろ」デトレフ陛下が上から言うと、クラウスは歯ぎしりをしつつ「すいませんでした」嫌々謝っている感全開で座りなおした。見ていられないな。私はクラウスの肩に手を置き、「私を使え、クラウス」と笑みを見せてやる。
デトレフ陛下は元より私を使う気だからこそ呼んだんだろう。その目を見ていれば解る。私を兵器として見ていた両親と同じ目だ。戦争終結の為の駒。使われるのは好きじゃないが、クラウス達を見捨てるつもりはないし、エリーゼ達も守ってやりたい。
「しかし――」
「君の父親は元からそのつもりだと解っているだろ? だからこの議会に私を呼んだ。それで良いじゃないか。私としては、会ったばかりの王より友である
王子
(
クラウス
)
の命で動く方が良い」
「オーディンさん・・・・ありがとうございます」
クラウスはキリッと表情を固め「父上。私に案があります」と立ち上がった。
「私の隣に居る、我が友オーディン・セインテスト・フォン・シュゼルヴァロード。彼の個人戦力は一個騎士団とも渡り合えます。それだけでなく戦船とも個人で戦えます。そんな彼と、彼の仲間であるグラオベン・オルデンを空に配置すれば、船の護衛が可能なはずです」
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