暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Myth13邂逅・新たなる堕天使〜Unvollendet Egr?goroI〜
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ゥラの王族および執政をなさる御方たちが集う議会場です」
メイドがそれは信じられない事を言った。部外者である私が来ていいような場所じゃない。それを伝えようと振り向いてみれば、全員からの視線が、さぁどうぞ、ってなっていた。隣のメイドはホテルマンのように見送り体勢に入っているし。仕方ない、行くか。
ここでメイドと別れ、議会場へと続く廊下をひとり歩きだすと、背後の扉が閉まった。私を逃がさないためか、警備のためか。後者であってほしいと切に願う。奥の扉の前に立ち、ノックする。するとスライド式のその扉が開かれた。扉を潜ると、目の前に大きな扇状のホールが広がった。最下段へと段階的に下がって行くような階段状構成で、一段ずつに三日月状の机が設けられている。
「オーディンさん、待っていました」
最下段よりひとつ上の段に設けられている意匠の凝った椅子に腰かけていたクラウスが立ち上がり、私の元へと駆け寄ろうとしたところで、「よく参った、異界の魔導師」と厳かな男の声がここ議会場に響き渡った。
私の正面である議会場の最下段の奥。十数段の階段の上に鎮座している玉座がある。それに座しているのが、シュトゥラの現在の王デトレフ・テーオバルト・ストラトス・イングヴァルト。真っ直ぐ私を睨みつけるような鋭い虹彩異色の双眸。外見は若く見えるが、歳は結構行っているはずだ。
「お初にお目に掛かります、デトレフ陛――」
「よい。汝もかつては一国の王だったと聞く。過去とは言え容易く頭を下げるような男ではない。我は気にせん」
「・・・そういうわけですので、オーディンさん、こちらの席へどうぞ」
クラウスに招かれ、彼の座る机まで階段を降りていく。隣に座ると、「来て頂いてありがとうございます」と小声で礼を言ってきた。それに対し「気にしないで良い。あんなふざけた砲撃を見過ごせないからな」と返す。
ここまで来る時に見た被害の大きさ。アレがこれからも続くかと思うと、落ち着いて過ごせない。早々に砲撃を放つ砲台を沈める必要がある。その前に情報だ。だからここへ来た。
「――では続けます。先のシュトゥラを襲った砲撃は、イリュリアが有している古代遺産ミナレットによるものだと思われます」
重要な名称が出てきた。“ミナレット”。古代遺産という事は、かの聖王家の有する“聖王のゆりかご”と同じか。この時代にですらロストロギアと認定されていたという“聖王のゆりかご”。それと同じという事は、攻略するのに苦労しそうだな。
次々と情報がもたらされる。私が見た反射鏡の砲弾は“フェイルノート”。魔力砲が“カリブルヌス”。効果はすでに見たとおり。フェイルノートにカリブルヌスを反射させて、その周囲一帯を殲滅する砲撃。物質弾であるにもかかわらずフェイルノートの最大射程は19000km。純粋魔力砲カリ
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