暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Myth11民草よ聴け・其は神よりの告知なり〜MinareT〜
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は起きない。

「・・・気の所為かもな。すまない。さ、エリーゼ達が待っているかもしれなから行こうか」

オーディンさんはかぶりを振ってから歩き出し、私たちもそれに続こうとしたその直後、何かが空を切って近付いて来る音が聞こえてきた。それだけじゃない。とんでもない魔力も一緒だ。オーディンさんは側の窓を乱暴に開け放って外に出て、屋敷の屋根の上へと跳んだ。
私たちも窓から外に出て、オーディンさんに続いて屋根に上る。オーディンさんは空を見上げて「今のは砲線・・・!」と呟いていて、私たちも空を見上げる。砲線は見る事が出来なかったけど、その代わり「なにか来るぞッ!」ヴィータちゃんが叫ぶ。イリュリア方面から、さっき感じたものと同じ強大な魔力が近付いて来るのが判る。

「砲撃だッ!」

「デケェッ!」

それは巨大な青紫色の魔力砲撃だった。砲撃はアムルの上空を突っ切って行く。アギトちゃんが「ミッテ領の方に向かってる!」って、王都ヴィレハイムに隣接するミッテ領を指差す。まさかこんな手段を使ってシュトゥラに攻撃を加えてくるなんて思いもしなかった。

「私たちを突破できないと踏んで、直接あのような王都に手を使う事にしたようだな・・・!」

――瞬神の飛翔(コード・ヘルモーズ)――

オーディンさんの背中に12枚の蒼い剣の翼、そして細長いひし形の翼が10枚と展開された。空戦形態ヘルモーズとオーディンさんが言う、空に於いて最高速の移動を可能とする魔導だ。私は「どちらへ!?」と訊くまでもない事をオーディンさんへと尋ねてしまった。

「もちろんミッテ領にだ!」

そう答えたオーディンさんが空へ上がろうとした時、砲撃が消えていった空の向こうから、砲撃が返ってきた。魔力の色からしてさっきの砲撃なのは間違いじゃないけれど、どうして戻って来たのか、どうして小さくなって幾つもの砲撃に分かれているのか、判らない。
でも今はあの砲撃がアムルに着弾しないようにしないと。そう思ったら、みんなも一斉に騎士甲冑へと変身して、こちらに向かってくる3本の砲撃へ飛び立った。アムルを出、背後に在るアムルを護るべく、砲撃を迎え撃つ準備をする。

「私が2つ受け持つ。君たちは残りの1つの防御を頼むぞッ!」

オーディンさんがかなり無茶な事を指示してきた。たった独りで艦載砲以上の魔力砲を2つも防ぎきるなんて出来るわけがないって思ったけど、シュリエルが「判りました」と応じ、“闇の書”の頁を開いていく。それを見てオーディンさんは「頼んだ」と言って、この場から飛び去って行ってしまった。止める事は出来なかった。

「オーディンなら大丈夫だ。信じろ。あの方の魔導に、不可能な事はない」

シュリエルにそう言われた私やみんなは黙る。色々と訊きたい事もあるけど、そんな時間がないの
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