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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Myth11民草よ聴け・其は神よりの告知なり〜MinareT〜
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いただけませんか?」

「それは無理だ。まだ多くの負傷者が待っている」

この街だけでなく、別の街にも多大な被害が出ているはずだ。王城に上がっている暇はない。だから断った。しかしフレイジャー卿は「すでに医療団を各街に派遣しています。ここ本都にもです」と引き下がらない。確かにさっきまで居なかった医療団の姿が目に入る。

「それだけでなく。結界術師団も派遣しています。どうか王城の方へ」

「・・・・はぁ。判った。信じるぞ、君らが派遣した結界術師団とやらを」

フレイジャー卿は「はい。どうぞご安心を」自信に満ちた声色で頷いた。シャマルに『少し王城に行ってくる。ここは任せるけど、無理も無茶もしないようにな。大事な体なんだから』と思念通話を送る。

『はい。私は大丈夫ですから、安心して行って来てください♪』

明るい声が返ってきた。まったく、私の前でまで強がってほしくないな、家族なんだから。まぁそう言われてしまった以上、大人しく向かう事にしようか。とここで、フレイジャー卿はこの本都に残ると言ってきた。
近衛騎士団の隊長クラスが、医療団や結界術師団を率いて各街に派遣されて、私と会った者がフレイジャー卿のように頼みごとをするように言われたようだ。もちろんクラウスではなく、彼の父親であるシュトゥラの王デトレフからの命だそうだ。さすがに目を付けられるよな、こんなに派手に動いてしまっているから。

――瞬神の飛翔(コード・ヘルモーズ)――

空戦形態ヘルモーズを展開し、フワリと宙に浮く。

「それではお願いします、騎士オーディン。自分はこのまま指揮官として残留しなければならないので」

そして私は、王都ヴィレハイムへと向かう事となった。




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