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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Myth10-B嵐の前の安穏〜魔神の剣槍
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は本当の家族になったように思え、嬉しかったものだ。

「――さて。アンナはみんなの分も用意してくれたんだよな。じゃあ一緒に行くか」

「「うんっ」」「「「「はい」」」」

そして私たちは、実戦が行えるようアムルの外れにまで向かう事になった。

†††Sideシュリエルリート⇒シグナム†††

アムルより出て、我らは隣街ヴレデンとの間に広がるヴュルセルン平原を訪れた。街道から遠く離れているため、アムルとヴレデンを往来する人には迷惑は掛からないはず、というのがオーディンの言だ。周囲の確認を終えたオーディンは「エヴェストルム、起動」と告げ、指環を槍へと変え、騎士甲冑姿へと変身した。
ここで私は「試すのであれば、相手が必要ではないですか?」と尋ねる。単独で“エヴェストルム”の機能試験を行うより、やはり相手が居た方が良いと判断したからだ。それに「一度オーディンと剣を交えてみたいですし」という、もう一つの理由を告げる。魔導だけにおいては私はまず相手にならないだろう。しかし斬り合いならば、おそらく良い線までいけるはずだ。

「う〜ん、そうだな・・・じゃあ頼めるか? シグナム」

「はい。喜んで。レヴァンティン、行くぞ」

首から提げていた“レヴァンティン”を起動し、騎士甲冑姿へと変身する。

「それじゃあ陸戦限定での試合。私は広域・射砲撃の魔導は使用せず、シグナムは普段通りでいい」

「判りました」

“レヴァンティン”を正眼に構え、オーディンは“エヴェストルム”を水平に構えた。槍の構え方ではない。こう言ってはなんだが、元より槍としての形ではなかった。ゆえに、槍の唯一の攻撃法である刺突にだけ注意すればいいというわけにはいかず、斬撃にも警戒しなければ。互いにジリジリと僅かだが確実に距離を詰め始める。先手で行くべきか、後手に回って迎撃か。

「では、最初の機能試験を始める。エヴェストルム、カートリッジロード」

≪Explosion≫

――集い纏え(コード)汝の火炎槍(フロガゼルエル)――

――集い纏え(コード)汝の雷電槍(ブロンテーゼルエル)――

2つある装填部が回転し、それぞれ一発ずつカートリッジをロードすると、片方の穂に蒼い炎、もう片方には蒼い雷が付加された。魔力付加。オーディンは魔力を直接槍の形に構成、固定して、攻撃手段としていた。魔力消費量で言えば、確かに武装に付加する方が低いだろう。

「レヴァンティン、カートリッジロード・・・!」

“レヴァンティン”のカートリッジを一発ロードし、刀身に火炎を発生させる。そして、互いに同時に動く。

「はぁぁぁぁッ!!」

「紫電・・・一閃!」

横薙ぎに振るわれる“エヴェストルム”。私は振り下ろしの一閃。互いにほぼ全力での炎
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