暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Myth10-B嵐の前の安穏〜魔神の剣槍
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厄介だな。こちらも連結刃形態シュランゲフォルムで対抗するのが吉か・・・?)

対“エヴェストルム”の戦術を組み立てているところで、「あ、すまないシグナム。今日はこれまでにしてくれ」とオーディンが告げた。理由は、魔力縄が突然消えてしまったからだ。オーディンが解除したわけではなく、何かしらの問題が発生しての事だ。
不完全燃焼だが、元より戦いが目的ではなく、“エヴェストルム”の機能試験を行うのが本来の目的だ。ゆえに「判りました」と“レヴァンティン”を鞘に収め、待機形態の首飾りにし、服装も戻す。

「むぅ、エラーが出たな。プログラミングに問題があったか?」

そう1人思案に耽るオーディン。そんな彼を見ていると、「お疲れ、シグナム」とシャマルが労いの言葉と共に、タオルを差し出してきた。受け取って顔の汗を拭いながら「ああ」と返す。今度はシュリエルが「水だ」と水の注がれたコップを渡してくれた。「すまないな、シュリエル」喉の渇きを水で潤し、一息吐く。

「それで、どうだったの? オーディンさんとの一戦は・・・?」

「・・・魔導だけでなく槍術もすごかった。あの防御を切り崩すのは相当骨が折れそうだ」

「それってつまり全力で行けば、オーディンさんを倒せるって事?」

「いや、それは無理だな。今の試合のように制限があれば一撃くらいは与えられそうだが、先の戦で見た魔導がそれに加われば手に負えない」

魔力の槍を雨のように降らせるような魔導に、強大な威力の同時多数砲撃、戦船を掴んだ巨大な腕による拳打。それらが補助としてオーディンの戦術に加われば、もはや実力がどうのこうのという次元ではなくなる。判っていた事だが、オーディンはもう人間の限界を超えている・・・。

「アムルに帰って詳しく調べないといけないな」

「なあなあオーディン。ちょっといいか?」

「どうした? ヴィータ」

オーディンが“エヴェストルム”を連結して槍に戻し待機形態の指環に変えたところで、ヴィータがオーディンに歩み寄って行った。

「オーディンって、色んな魔力変換が出来て付加する事が出来るよな。炎熱や電撃とか」

「まあな。それが?」

「それって、他の奴にも付加できたりするのか?」

「たとえば?」

「あたしのアイゼンとか、シグナムのレヴァンティンとか、ザフィーラの拳とか」

「出来るぞ。試しにやってみるか?」

「うんっ!」

ヴィータは嬉しそうに元気良く頷き、「よっしゃっ!」と“グラーフアイゼン”を起動した。オーディンは「手始めにグラーフアイゼンのヘッドな」と言った後、指を鳴らした。すると“グラーフアイゼン”のヘッドに蒼雷が付加された。オーディンの左手に魔力で構築された槍が一振り生まれ、「とりあえずその状態で私に攻撃してみろ」
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