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平成仮面ライダー戦記
プロローグ
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[9] 最初
に目をやり空中高くジャンプした。
そしてアーガスは、空中で右足を前に出し言わゆるライダーキックの体制を取り、炎をまとったキックをマスカレイドDの一団目がけて放った。
これこそ、アーガス最大の必殺技…キックメモリを使って放たれるライダーキック『スカイスクレイパー』だ!
「これで…どうだ!!」
「「「うぅおおぉぉぉぉぉっ!!」」」
スカイスクレイパーはマスカレイドD全てをなぎ払い、マスカレイドDも空中に吹き飛ばされ次々とメモリブレイクを起こし、元の警備員に戻りながら地面に落下してゆく。
大地に着地し大きく息をして出入り口を見つめたアーガスは、足元にあるアタッシュケースを拾うと出入り口から悠々と出ていった。

だが、彼は気がついていなかった。
研究所の屋上で今の戦いを見ていた三人の黒い影がいた事に。
一人は触角を生やしたバッタ風の怪人、もう一人はフードを被った魔法使い風の女性、さらにもう一人はライオンの頭をしたスーツ姿の獣人風の男である。
『アーガス…まだ未完成だとばかり思っていたが、もう完成していたのか。』
『いや、まだ完成した訳ではない。あれでもパワー不足で未完成のままだ。』
『あれでまだ未完成なのですか!?それにしても、すごい戦闘力ですね。』
『確かに、な。しかし、あの男がアーガスを少しずつ強化して開発を進めれば、やつは我々にとって驚異になりかねない…。何としてでもやつを倒さなくては。』
獣人風の男がアーガスの完成に驚き、バッタ風の怪人が冷静に意見を述べ、魔法使い風の女性はアーガスの戦闘力に驚きの声をもらす。
しかし、バッタ風の怪人はアーガスの強さに何かを感じ、拳を握りしめ彼を倒す決意を固めたと同時に、次に現れた時のアーガスの強さにも胸を踊らせていた。
(我々財団Xに刃向かう者は死あるのみ…だがしかし、貴様はまだまだ強くなる。今後が楽しみだ。)
バッタ風の怪人は右腕に内蔵されていたアームブレードを引き出し、満月の空に天高く突き上げアーガスの逃げた方向に向かって叫ぶ。
『アーガス…貴様の首を取るのは、この私だ!!』 



男の名はシャイアン・ブルーローズ。
後にライダー達の力となる、財団Xに立ち向かいし科学者である。



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