第3話〜自由行動日〜
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「いいのか、リィン?何なら俺が力ずくでやめさせてもいいけど」
「はは、ケインが言うと冗談に聞こえないな。まぁ、いいさ。
クラブも決まっていないし、今日あった依頼くらいなら一人でも何とかなると思う」
リィンはお人よしなんだなとケインは思い、他の4人で手が足りなくなったら呼ぶように言って解散した。リィンたちはこのまま夕食を取るらしいが、ラウラは「私達は水泳部に挨拶をしてこよう」と言って半ば強引にケインを連れて行く。ギムナジウムではなく旧校舎の外のベンチに座らされるケイン。隣にラウラが腰かけているが、ケインには状況が全く掴めないでいる。
「そなたと二人きりになりたかったのだ」
「そうなんだ・・・え?」
「私と手合せして欲しい・・・無論本気で、だ」
「・・・わ、分かった」
力をセーブして戦っていたことを見抜かれ、多少の驚きはあったが、ラウラはえも言わせぬ迫力で申し出てきたのでケインは頷くしかなかった。双方が距離を少し開けて対面し、互いに得物を構える。
「・・・いつでもどうぞ」
「(何という気当たりだ、しかし)・・・はぁ!」
赤黒い闘気を纏ったケインに怯んだラウラであったが、接近して上段から大剣を振り下ろす。しかしケインは微動だにしていない、頭上に振り下ろされた剣を何かが防いだ。驚くラウラが見たものは、ケインが逆手に持つ黒剣が彼女の大剣と拮抗している光景。
「(速さの次元が違うのか?)やあぁ!」
後方に飛んで拮抗を解き、再び接近するが前方にケインの姿はない。そして背後から殺気を感じたラウラは大剣を回転させケインの縦斬りを辛うじて防いだ。ケインは篭手で大剣を弾き、袈裟斬りをすると見せかけて篭手を前方に突き出す。ラウラはそれを大剣の腹で受けるが、筋力差によって後ろに押される。ケインは瞬く間にラウラに接近して、右横にステップし、下段から斬りかかる。ラウラは何とかそれを弾くが、続いて繰り出される横薙ぎの一閃を受けきれなかった。大剣が手から離れ、それを目で追ったラウラは、己が敗北を認める。
「参った。完全に私の負けだな」
「・・・まぁ、とりあえずお疲れ」
拾った大剣を手渡しながらケインはラウラに労いの言葉をかける。ラウラはお礼を言った後、どうしてそんなに強いのかとケインに問う。それに対してケインは、「目的を果たすためだよ」とあいまいに答えるのみだった。
「そなたの目的とは、いったい何だ?」
「あまり気持ちのいい話じゃないから。それに・・・君には関係ない」
「・・・っ!」
ケインのことをもっと知りたく思うラウラだったが、冷たくそう言い放たれ、それ以上何も言えずに踵を返して去っていく彼を見つめることしかできずにいる。
(・・・ケイン、そなたに何があったの
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